日本から参加した団体が高い評価を受ける

 パネルディスカッションには日本のJリーグ(日本プロサッカーリーグ)に所属するヴァンフォーレ甲府の佐久間悟GMが参加した。ヴァンフォーレ甲府はクラブチームとして取り組んできた様々な社会連携活動、とりわけ2004年から取り組んできた「エコスタジアム・プロジェクト」などの実績がある。

写真左よりヴァンフォーレ甲府・佐久間GM、栃木県立佐野高校ラグビー部渡来キャプテン、同石井監督(写真:一般財団法人グリーンスポーツアライアンス)
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 プラスチックなどの使い捨てごみ容器のない「日本一エコなスタジアムを作ろう」を合言葉に、ヴァンフォーレ甲府と特任NPO法人スペースふう、山梨県内のグリーンスポンサー企業数社が協力して、2004年のシーズンから「エコスタジアム・プロジェクト」を開始。試合後に発生したゴミの種類を分析した結果から、翌年にリユースカップとトレーを導入。2005年から2018年のシーズンで約69トンのCO2排出量削減(使い捨て食器の使用時と比較)に貢献した。

 こうした実績はもちろんだが、UNFCCC事務局からは、欧米だけでなくアジアである日本からスポーツチームが参加する意義についても高い評価を受けた。

 ワールドセーリング、ワールドサーフリーグ、フランステニス連盟といった世界のメジャースポーツ団体に交じって30分間のパネルディスカッションに参加した佐久間GMは、これまでの取り組みの紹介に加え、英語で次のように語った。

 「ヴァンフォーレ甲府は、決して資金力の大きなクラブチームではないが、小さなクラブチームでもスポーツの力で社会にポジティブなインパクトをつくることができることを示したい。山梨県では新スタジアム構想がある。新しい技術、新しいイノベーションが、地域の人々を温かくつなげ、心豊かで健康なライフスタイルを送れるような、新しいサステナブルなスタジアムを山梨県の皆様と共につくりたい」

 富士山を背に、透き通った空気、美味しい水、フルーツ、ワインなど豊かな地域資産を持つ山梨県にあるヴァンフォーレ甲府だからこそ、「気候変動とスポーツ」というテーマで世界に向けて発信する意義がある――。佐久間GMは、そう考えてフレームワークへの参加を決めたという。

 会議後には、UNFCCC事務局や同じく登壇した関係者から、自分の想いを自分の言葉で真摯に語った明確なメッセージであったと賞賛の言葉を掛けられる場面もあった。

モナコ大公アルベール2世(左)と栃木県立佐野高校ラグビー部渡来主将。次世代を担う渡来キャプテンにとっては、言語の壁に阻まれ、英語力向上の必要性を痛感したものの、会議後はその壁を軽々と飛び超えて、モナコ大公アルベール2世やカリーナ・ブランク女史とのツーショット写真を撮ることができた。こうした体験は大きな自信となったに違いない(写真:一般財団法人グリーンスポーツアライアンス)
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