コンサルタントとの付き合い方が重要

──事業者が決まった後、建設段階のモニタリングはどのように行っているのですか。

川田 従来手法であれば、施設の内容や規格、手法などをこちらが設計するので、大抵は設計図通りのものが完成します。しかしPFIの場合は、こちらの要求水準を満たす範囲であれば、構造や材料などを事業者が自由に決定できます。そのため当初の仕様が、施工図の段階で変更されるケースが起こりがちです。これをすべてモニタリングするのは大変なので、途中の変更については、なるべく事業者内部でセルフモニタリングをし、その結果を市としてチェックし判断します。

 市の基本的な考え方としては、意匠に影響するような大きい提案や、審査講評で評価された提案、要求水準書に記された提案に関する変更は認めません。それ以外は基本的に事業者に任せます。この方針を事業者に対して、最初に説明しています。

──変更した場合のルールというか、市としての考え方を、あらかじめ明確にしているわけですね。

川田 そういうことです。PFI事業に取り組むうえでは、おそらくどこの自治体もこの部分が一番、問題になってくるだろうと思います。事業者に丸投げすると、こちらの想定を超えて大きく変わってしまうし、役所の営繕課などがモニタリングすると、監督員として見るため事業者のアイデアやノウハウが活かしづらくなる。

──PFIでは、アドバイザリー業務に外部のコンサルタントを活用するのが一般的です。コンサルタントが果たす役割というのはどうでしょう。

川田 すごく重要です。彼らはさまざまなネットワークを持っているだけでなく、行政と事業者のそれぞれの立場を理解しています。プラザノースのケースでは、パシフィックコンサルタンツに設計から供用開始までのアドバイザリー業務を委託しましたが、中立な立場で事業をまとめていくには、欠かせない存在だと思います。

──ただ、実績がない自治体だと、コンサルタントに言われるままに進めてしまうというリスクもあるのでは……。

川田 それはありますね。だから自分たちもしっかりと勉強しなくてはいけない。建設のことはもちろん、財産管理では貸付や権利金とか……。金融の話も色々と出てきます。勉強したうえで、パートナーとして不安を感じたら、担当者を変えることも必要でしょう。