心掛けているのは、「対話」「やれることから」「進め方」の3つ

対話から解決策が見つかると語る常総市の堀井氏(写真:加藤康)
対話から解決策が見つかると語る常総市の堀井氏(写真:加藤康)
“いい意味で緩い”取り組みがPPPには重要だと語るまちみらいの寺沢氏(写真:加藤康)
“いい意味で緩い”取り組みがPPPには重要だと語るまちみらいの寺沢氏(写真:加藤康)

――部署横断で行う「公共施設マネジメント協議」は最初から活況を呈していたのですか。

堀井 1年目は本当になかなか難しかったですね。もちろん成果もすぐには出ないですし、協議しても盛り上がらない感じではあったんですよね。2年目に入ったときに、強制的にやらせる感じではなかなかうまくいかないと思ったので、各課から案件の募集をするようにしました。もちろんそれでいきなり変わったというふうには思わないんですけど、案件を自ら出してくれたところは積極的に関わってくれていました。といっても、それは本当にもう数えるぐらいだったわけですが…。

――積極的に来てくれるところ以外には、どう働きかけたのですか。

堀井 「あすなろの里」のような市としての重要な施設は、FMやPPPを導入すれば効果は大きいんですね。そこで、そうした施設の担当課の職員といろんな会話をして、こちらから「一緒にやっていこう」という話をしていきました。

 やり過ぎてしまうのもどうかというところは正直あるんですが、ある程度軌道に乗るところまでは、担当部署が本来担当する部分についても、一緒に手を動かしたりしてきました。そうした中から一緒に取り組んでくれる仲間が少しずつ増えてきて、1年半ぐらいかけて核ができた感じでしょうか。

寺沢 僕はアドバイザーとして協議に関わってきたわけですが、確かに最初のころは、「ここの部分は整理したほうがいいよ」とか「何のためにやりたいの」といったビジョンをつくるための整理を、それぞれの課題に対してやってもらっていました。でも、そういったことが必要だったのは最初の1年半くらいまででしたね。今はもう、いろんな課の人たちが自分たちで動くし、考えるし、話すことができる。だから、ディスカッションも自分たちで結論までつくり上げていける。それで「じゃ、これで行こう」となったときに、申し訳程度に「何かありますか、寺沢さん」みたいな(笑)。

――最後に、堀井さんが日頃から心掛けていることをおしえてください。

堀井 いつも考えてやっていることが3つあります。まず1つが「対話」です。これは庁内もそうですし、民間企業さんとか、いろいろな人との対話が重要だなと感じています。そこからいろんな提案や事業が生まれてくるし、解決策も見つかってくると思っています。まずは庁内の合意を取るための対話が必要だと思っています。

 もう1つは、あまり深く考え過ぎずに、やれることから小さいことでも「実践」を積み重ねていくということです。そうしたことが重なっていくことで、自動運転パークみたいな大きな案件にもつながっていくのかなと思っています。

 3つめが、事業を進めるときの「進め方」を考えるということです。どうしたらうまく進められるかとか、効果が高い事業になるか。誰に話したらいいかとか、誰と一緒にやったらいいかとか、そういう部分です。ここを間違えると、いくらいい事業でも駄目になってしまうので、そのあたりはよく検討してやっていく必要があると思っています。

常総市(じょうそうし)
常総市(じょうそうし)
茨城県の南西部、都心から55km圏内に位置し、東はつくば市、つくばみらい市、西は坂東市、南は守谷市、北は八千代町・下妻市に接している。市のほぼ中央に鬼怒川が流れ、東部の低地部は広大な水田地帯、西部は丘陵地となっており、集落や畑地、平地林が広がる。人口6万2467人(2021年4月1日現在)、面積123.64km2