2015年~2020年の5年間での人口増減率を集計した自治体別「人口増減率ランキング2015-20」をお届けする。前年と比較したランキング(人口増減率ランキング2020)では、直近の人口の動きが見て取れる一方、突発的な要因で上位に食い込む自治体が出てくる。これに対し、5年間の増減率を見ることで、長期にわたって人口増加の勢いを維持している自治体を浮き彫りにするのが、このランキングの狙いだ。5年間で最も増減率が高かったのは北海道の占冠(しむかっぷ)村だった。全国トップ50のほか、人口規模別や都道府県別のランキングも併せてお伝えする。

 このランキングは、総務省が8月に公表した「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」を基に、最新の2020年1月のデータと、5年前の2015年1月のデータを比較して作成したものだ。トップ50は下表の通り。1位は占冠村(増減率32.43%、2020年1月1日現在の総人口1613人)、2位は東京都中央区(同21.92%、16万8361人)、3位は東京都千代田区(同15.95%、6万5942人)だった。人口が10%以上増えたのは15団体だった。

 このランキングのトップ20のうち、直近5年の単年の人口増減率ランキングですべてトップ50に入っていたのは、千葉県流山市、東京都千代田区、東京都中央区、愛知県長久手市、大阪市西区、大阪市北区、福岡県福津市、沖縄県中城村の8団体。これらの団体は、安定的に人口が増加していると言える。

 トップ20の自治体を「都心部・ベッドタウン」と「地方部」に分けてみると、都心部・ベッドタウンが15自治体、地方部が5自治体だった。都市への人口集中が進んでいる様子が読み取れる。

 地方部の5自治体のうち、北海道の占冠村、赤井川村、留寿都村にはいずれも大規模なスキーリゾートがある。沖縄県与那国町では、2016年に陸上自衛隊の駐屯地が創設され、移住者が増えたことで人口が増加した。20位の島根県知夫(ちぶ)村は、隠岐諸島にある総人口644人(2020年1月1日現在)の小規模な自治体だが、2017年から島外の児童・生徒を対象とした「島留学」制度を開始するなど、積極的な人口増加策が奏功している。

 比較のために掲載した「増減数」を基準にしたランキングでは、9位の流山市を除き、トップ10のうち9自治体が東京都の特別区だ。トップ20では、14位の福岡市博多区以外の19団体が、東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県にある団体だった。

 2020年1月1日時点の日本の人口は1億2713万8033人で、2015年に比べて108万8450人(0.84%)減少した。この5年間で人口が増えた自治体は、1896団体(政令指定都市は行政区単位で数えた)のうち401団体だった。

人口増減率ランキング2015-20 全国TOP50
順位
(増減数順位)
市区町村(都道府県) 人口
(2020住基)
増減率
(5年間)
増減数
(5年間)
自然
増減数
(5年間)
社会
増減数
(5年間)
1(312) 占冠村(北海道) 1,613 32.43 395 -16 411
2(2) 中央区(東京都) 168,361 21.92 30,273 5,830 24,443
3(50) 千代田区(東京都) 65,942 15.95 9,069 1,139 7,930
4(29) 大阪市西区(大阪府) 101,575 15.24 13,435 2,733 10,702
5(347) 与那国町(沖縄県) 1,716 14.63 219 -2 221
6(25) 大阪市北区(大阪府) 130,303 13.41 15,409 1,797 13,612
7(9) 流山市(千葉県) 195,476 13.22 22,817 2,864 19,953
8(165) 中城村(沖縄県) 21,762 12.90 2,487 542 1,945
9(119) 新宮町(福岡県) 33,368 12.24 3,639 972 2,667
10(67) 福津市(福岡県) 66,253 12.12 7,162 10 7,152
11(364) 赤井川村(北海道) 1,273 11.76 134 -38 172
12(45) 大阪市中央区(大阪府) 102,432 11.54 10,601 1,882 8,719
13(68) 大阪市浪速区(大阪府) 69,259 11.20 6,978 -293 7,271
14(51) 名古屋市中区(愛知県) 88,683 11.20 8,929 291 8,638
15(47) 印西市(千葉県) 103,513 10.45 9,791 403 9,388
16(355) 留寿都村(北海道) 2,070 9.76 184 -30 214
17(71) 大阪市福島区(大阪府) 77,170 9.60 6,760 1,089 5,671
18(95) 長久手市(愛知県) 59,480 9.18 5,000 1,948 3,052
19(15) 文京区(東京都) 226,114 9.02 18,701 2,360 16,341
20(379) 知夫村(島根県) 644 8.78 52 -19 71
21(14) 福岡市博多区(福岡県) 234,062 8.76 18,860 3,823 15,037
22(209) 滑川町(埼玉県) 19,294 8.71 1,546 125 1,421
23(277) 久山町(福岡県) 9,068 8.68 724 -107 831
24(76) 大阪市天王寺区(大阪府) 78,321 8.43 6,092 901 5,191
25(308) ニセコ町(北海道) 5,403 8.43 420 -63 483
26(13) 港区(東京都) 260,379 8.23 19,794 7,528 12,266
27(49) さいたま市緑区(埼玉県) 127,245 7.98 9,402 787 8,615
28(3) 品川区(東京都) 401,704 7.96 29,627 3,595 26,032
29(22) つくば市(茨城県) 237,653 7.72 17,031 2,891 14,140
30(83) 名古屋市東区(愛知県) 80,235 7.67 5,713 -154 5,867
31(73) 八潮市(埼玉県) 92,131 7.66 6,559 529 6,030
32(145) 幸田町(愛知県) 42,378 7.65 3,010 689 2,321
33(155) 南風原町(沖縄県) 39,909 7.53 2,796 1,785 1,011
34(36) 川崎市幸区(神奈川県) 171,345 7.47 11,911 1,558 10,353
35(38) さいたま市浦和区(埼玉県) 164,449 7.38 11,308 1,231 10,077
36(231) 開成町(神奈川県) 18,005 7.38 1,238 0 1,238
37(19) 川崎市中原区(神奈川県) 257,775 7.37 17,700 7,031 10,669
38(217) 昭和町(山梨県) 20,470 7.20 1,375 398 977
39(221) 与那原町(沖縄県) 19,982 7.18 1,339 702 637
40(94) 木津川市(京都府) 78,223 7.02 5,128 466 4,662
41(34) さいたま市南区(埼玉県) 191,127 6.95 12,415 2,645 9,770
42(183) 八重瀬町(沖縄県) 31,537 6.92 2,041 714 1,327
43(241) 倶知安町(北海道) 16,892 6.74 1,067 -101 1,168
44(52) 神戸市中央区(兵庫県) 137,782 6.72 8,680 -664 9,344
45(391) 御蔵島村(東京都) 318 6.71 20 19 1
46(33) 台東区(東京都) 202,431 6.66 12,636 -1,748 14,384
47(87) さいたま市西区(埼玉県) 91,968 6.46 5,582 -486 6,068
48(115) 合志市(熊本県) 62,640 6.40 3,767 760 3,007
49(23) 墨田区(東京都) 274,896 6.37 16,473 202 16,271
50(10) 新宿区(東京都) 348,452 6.33 20,740 -55 20,795

表の見方とランキング算出方法

  • ■表の見方
    • 人口(2020住基)
      • 「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(令和2年1月1日現在)」(総務省)より。表データはすべてこのデータに基づく。
    • 増減率
      • 上記の2020年1月1日現在の人口を、「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(平成27年1月1日現在)」(総務省)に基づく2015年1月1日時点の人口と比較した。計算式は、(2020年1月1日時点の人口数-2015年1月1日時点の人口数)÷2015年1月1日時点の人口数×100
    • 増減数
      • 2020年1月1日時点の人口数-2015年1月1日時点の人口数
    • 自然増減数
      • 出生者数-死亡者数について、2015年1月1日から2020年1月1日までの合計を算出
    • 社会増減数
      • (転入者数+その他の住民票記載者数)-(転出者数+その他の住民票消除者数)について、2015年1月1日から2020年1月1日までの合計を算出
      • 注)増減数=自然増減数+社会増減数となる
  • ■ランキング算出方法
    • 上記の「増減率」を「人口増減率」としてランキング化。政令指定都市は行政区単位で集計した。政令指定都市については、別途参考ランキングを掲載。

ランキングINDEX

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