2016年から2021年の5年間での人口増減率を集計した自治体別「人口増減率ランキング2016-21」をお届けする。5年間で最も増減率が高かったのは東京都中央区だった。前年と比較したランキング(人口増減率ランキング2021)では、直近の人口の動きが見て取れる一方、突発的な要因で上位に食い込む自治体が出てくる。これに対し、5年間の増減率を見ることで、長期にわたって人口増加の勢いを維持している自治体を浮き彫りにするのが、このランキングの狙いだ。全国TOP50のほか、人口規模別や都道府県別のランキングも併せてお伝えする。

 このランキングは、総務省が8月に公表した「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」を基に、最新の2021年1月のデータと、5年前の2016年1月のデータを比較して作成したものだ。TOP50は下表の通り。1位は東京都中央区(増減率19.29%、2021年1月1日現在の総人口17万583人)、2位は東京都千代田区(同14.75%、6万7216人)、3位は沖縄県与那国町(同13.89%、1697人)だった。人口が10%以上増えたのは11団体だった。

 このランキングのTOP20のうち、直近5年の単年の人口増減率ランキングですべてTOP50に入っていたのは、埼玉県滑川町、千葉県流山市、千葉県印西市、東京都千代田区、東京都中央区、愛知県長久手市、大阪市西区、大阪市北区、福岡県福津市、沖縄県中城村の10団体。これらの団体は、安定的に人口が増加していると言える。

 TOP20の団体を「都心部・ベッドタウン」と「地方部」に分けてみると、都心部・ベッドタウンが18団体、地方部が2団体(沖縄県与那国町と島根県知夫村)だった。前回の人口増減率ランキング2015-20では、これら2団体を含め地方部の自治体が5つを占めたが、北海道占冠(しむかっぷ)村(前回:1位→今回:45位)、北海道赤井川村(同11位→182位)、北海道留寿都(るすつ)村(同16位→632位)がTOP20から陥落した。人口増減率ランキング2021で取り上げた通り、この3団体はいずれも大型のスキーリゾートを擁する自治体で、2020年から2021年にかけて外国人人口が大きく減少したことが人口減に結び付いたようだ。

 次ページに掲載した「増減数」を基準にしたランキングTOP50では、5位の千葉県流山市、9位の千葉県柏市を除き、TOP10のうち8自治体が東京都の特別区だった。人口増減率ランキング2021では、2020年から2021年にかけて東京特別区の人口増加傾向に陰りが見られたが、5年スパンで見るこの調査では、まだ変化が小さかった。

 2021年1月1日時点の日本の人口は1億2665万4244人で、2016年に比べて141万1967人(1.10%)減少した。この5年間で人口が増えた自治体は、1896団体(政令指定都市は行政区単位で数えた)のうち372団体だった。

人口増減率ランキング2016-21 全国TOP50
順位
(増減数順位)
市区町村(都道府県) 人口
(2021住基)
増減率
(5年間)
増減数
(5年間)
自然
増減数
(5年間)
社会
増減数
(5年間)
1(3) 中央区(東京都) 170,583 19.29 27,588 5,936 21,652
2(47) 千代田区(東京都) 67,216 14.75 8,640 1,206 7,434
3(317) 与那国町(沖縄県) 1,697 13.89 207 0 207
4(5) 流山市(千葉県) 200,309 13.65 24,061 2,889 21,172
5(28) 大阪市西区(大阪府) 103,118 12.98 11,845 2,610 9,235
6(16) 大阪市北区(大阪府) 133,180 12.97 15,294 1,788 13,506
7(159) 中城村(沖縄県) 22,046 11.77 2,321 544 1,777
8(60) 福津市(福岡県) 67,257 11.61 6,994 115 6,879
9(34) 大阪市中央区(大阪府) 105,761 11.44 10,860 1,842 9,018
10(35) 印西市(千葉県) 105,772 11.29 10,732 481 10,251
11(49) 名古屋市中区(愛知県) 88,934 10.26 8,276 174 8,102
12(61) 大阪市福島区(大阪府) 78,144 9.76 6,947 1,128 5,819
13(239) 久山町(福岡県) 9,181 9.69 811 -93 904
14(349) 知夫村(島根県) 645 8.95 53 -16 69
15(191) 滑川町(埼玉県) 19,562 8.68 1,563 113 1,450
16(38) さいたま市緑区(埼玉県) 129,440 8.47 10,104 623 9,481
17(87) 大阪市浪速区(大阪府) 70,134 8.36 5,412 -385 5,797
18(72) 名古屋市東区(愛知県) 81,353 8.36 6,273 -53 6,326
19(96) 長久手市(愛知県) 60,183 8.33 4,628 1,790 2,838
20(146) 新宮町(福岡県) 33,690 8.19 2,551 859 1,692
21(74) 大阪市天王寺区(大阪府) 79,613 8.16 6,003 774 5,229
22(133) 南風原町(沖縄県) 40,375 8.12 3,033 1,732 1,301
23(12) つくば市(茨城県) 241,809 8.07 18,054 2,692 15,362
24(13) 文京区(東京都) 226,574 7.73 16,262 2,416 13,846
25(2) 品川区(東京都) 406,404 7.48 28,281 3,426 24,855
26(66) 八潮市(埼玉県) 92,518 7.41 6,380 418 5,962
27(14) 福岡市博多区(福岡県) 235,319 7.39 16,185 3,434 12,751
28(71) さいたま市西区(埼玉県) 93,412 7.21 6,282 -544 6,826
29(215) 開成町(神奈川県) 18,223 7.19 1,222 -37 1,259
30(140) 幸田町(愛知県) 42,581 6.85 2,729 627 2,102
31(15) 川崎市中原区(神奈川県) 259,718 6.54 15,950 6,666 9,284
32(37) さいたま市浦和区(埼玉県) 166,257 6.48 10,114 1,087 9,027
33(93) 木津川市(京都府) 79,038 6.47 4,801 386 4,415
34(29) さいたま市南区(埼玉県) 192,083 6.42 11,588 2,553 9,035
35(218) 与那原町(沖縄県) 20,117 6.41 1,211 668 543
36(50) 神戸市中央区(兵庫県) 138,898 6.31 8,239 -627 8,866
37(30) 福岡市中央区(福岡県) 192,654 6.30 11,410 2,095 9,315
38(39) 川崎市幸区(神奈川県) 171,872 6.21 10,047 1,360 8,687
39(27) 台東区(東京都) 203,647 6.20 11,898 -1,833 13,731
40(322) 舟橋村(富山県) 3,212 6.18 187 6 181
41(19) 港区(東京都) 259,036 6.17 15,059 7,214 7,845
42(220) 昭和町(山梨県) 20,660 6.10 1,188 379 809
43(105) 守谷市(茨城県) 69,392 6.08 3,979 736 3,243
44(180) 八重瀬町(沖縄県) 31,882 5.94 1,789 666 1,123
45(344) 占冠村(北海道) 1,315 5.88 73 -19 92
46(271) 嘉島町(熊本県) 9,766 5.84 539 -27 566
47(63) 国分寺市(東京都) 126,862 5.77 6,922 136 6,786
48(158) 菊陽町(熊本県) 42,841 5.75 2,328 1,148 1,180
49(82) 横浜市西区(神奈川県) 103,530 5.71 5,594 -178 5,772
50(121) 合志市(熊本県) 63,033 5.58 3,331 664 2,667

表の見方とランキング算出方法

  • ■表の見方
    • 人口(2021住基)
      • 「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(令和3年1月1日現在)」(総務省)より。表データはすべてこのデータに基づく。
    • 増減率
      • 上記の2021年1月1日現在の人口を、「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(平成28年1月1日現在)」(総務省)に基づく2016年1月1日時点の人口と比較した。計算式は、(2021年1月1日時点の人口数-2016年1月1日時点の人口数)÷2016年1月1日時点の人口数×100
    • 増減数
      • 2021年1月1日時点の人口数-2016年1月1日時点の人口数
    • 自然増減数
      • 出生者数-死亡者数について、2016年1月1日から2021年1月1日までの合計を算出
    • 社会増減数
      • (転入者数+その他の住民票記載者数)-(転出者数+その他の住民票消除者数)について、2016年1月1日から2021年1月1日までの合計を算出
      • 注)増減数=自然増減数+社会増減数となる
  • ■ランキング算出方法
    • 上記の「増減率」を「人口増減率」としてランキング化。政令指定都市は行政区単位で集計した。政令指定都市については、別途参考ランキングを掲載。

ランキングINDEX

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