地方が自律し、独自の発展を遂げることで日本の未来は明るくなる

解説:一極集中、それが何か? 自らの魅力を磨く地方に期待!

東京圏(東京・千葉・埼玉・神奈川)への人口の一極集中が止まらない*1。人口減少に直面する日本において、このまま東京ばかりが栄え、地方は衰退していく一方なのだろうか。

必ずしもそうとは言えないようだ。日本の地方都市の動向に詳しい日本総合研究所の藻谷浩介主席研究員は、「これから高齢者がさらに増えるのは過去に若者を集めてきた都会で、若者を都会に出す側だった地方では高齢者の増加が先に止まる」と指摘。「多くの過疎地では既に高齢者が減り始めており、高齢者福祉にかかっていたお金を子育て世代支援に回す余裕が生まれ始めている」と、これからの地方に期待する*2

もちろん、人口減少という日本の現実は動かない。そして、今の地方創生がうまくいっていると思っている若者もほとんどいない*3。そうした中で生き残っていけるのは、集客や交流、移住などを喚起できるような、地方発の魅力的な事業を起こせた地域だけかもしれない。逆に言えば、自発的に課題と向き合い、自律した経営を行う地域が全国各地で増えてくれば、活力溢れる未来の日本が見えてくる、ともいえる。

■注釈
*1 総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(平成30年1月1日現在)」によると、三大都市圏の人口は12年連続で全国人口の半数を上回った(日本人の人口に限ると増加したのは東京圏のみ。名古屋圏、大阪圏は減少した)。
*2 新・公民連携最前線に掲載された藻谷浩介氏の語り下ろし「特別メッセージ『なぜ地方で女性の力が必要なのか』」(2018年11月15日)より
*3 日本財団「18歳意識調査」の第10回テーマ「地方創生について」(調査時期:2019年1月)によると、「地方創生」策はうまくいっていると思うかという問いに対して「うまくいっていると思う」という回答は4.8%にとどまる。