その都市計画、絵に描いた餅になっていませんか?

解説:もっと身近で小さなエリアの計画を

あるべき「まち」の姿を定める都市計画。都市計画法に定める都市計画とは、都道府県が定める都市計画区域マスタープラン、市町村が定める市町村マスタープランに大別される。市町村は、マスタープランの上位計画として、基本構想と基本計画を定めており、マスタープランをもとに市街地再開発事業など個別のまちづくり事業の計画が立てられる。

成長を前提としないこれからの時代に求められる都市計画は、高度経済成長期のそれとは違うはずだ。コンパクトシティ、スマートシティ……次々と現れるまちづくりのトレンドをちりばめた聞こえの良いスローガンだけでは、理想のまちはつくれない。

計画を定めて終わりではなく、絶えざる検証を繰り返しながら、計画そのものも修正できる柔軟な仕組みが求められる*1。「マスタープランで文化エリアと定めたので、ここに文化施設を誘致します」というやり方は、もはや危険である。

だが、自分の住むまちのマスタープランを読んだことがある人は、どれくらいいるのだろう。ましてやそれに意見を言ったことがある人は?

これからのまちづくりは、自分のまちをどうしたいのか、住民一人一人が考えていくことが大切になってくる。そして、そのための体制/仕組みづくりが必要だろう*2

■注釈
*1 日本都市計画学会「都市計画とは・都市計画の制度体系」によると、「都市計画の一般的定義」は、「かつて、最終的な成果物としてのプランおよびプランづくりだったが、今日、プランを実現する諸手法、都市を変えていく行為全体へとシフトしてきた」とされている。つまり、より柔軟な仕組みが求められているといえる。

*2 住民一人一人がまちづくりを考えていくための体制/仕組みとしては、例えば長野県飯田市の地域自治組織(まちづくり委員会)などが参考になるだろう(関連記事)。


この記事のURL https://project.nikkeibp.co.jp/atclppp/122100007/010900037/