ゆるキャラで我がまちをアピール!……でも、その考え方もゆるくない?

解説:あなたのまちに「ゆるいキャラクター」は必要ですか?

いったい日本には何種類のゆるキャラが存在するのだろうか。正確な数は把握しきれていないが、これまでの「ゆるキャラグランプリ」(主催:ゆるキャラグランプリ実行委員会)で最もエントリーが多かった2015年大会には、なんと1727体ものゆるキャラが参加している(ご当地、企業・その他合計)。この年をピークに、2018年大会のエントリー数は909体。1000体を割り込み、ブームも一段落したようだ。

もちろん、くまモンのように大成功した例もある*。しかし今後、ゆるキャラは厳しい時代を迎えそうだ。地域マーケティングに詳しい日経BP総研 サステナブル経営ラボ上席研究員の渡辺和博は、その理由をこう解説する。

「ゆるキャラが『ゆるい』理由は、世代・性別を超えて愛されるようにするためです。しかし、万人に愛されるという方向は、最近の消費者ターゲティングを重視するマーケティングに逆行していますし、ブランドづくりのセオリーとも真逆です。また、多数が乱立する中、目立とうとして暴言を吐いたり乱暴な行動を取るものも出てきましたが、それが自治体にとって持続可能な戦略とも思えません」

地域と向き合い、自らの資源を使いながら、オリジナリティの高いまちおこし施策が求められる今、ゆるキャラをどう位置付けるのか、それぞれの地域で再考する必要がありそうだ。

■注釈
* 日本銀行高知支店「高知県金融経済概況」(2017年1月11日)によると、2011年にゆるキャラグランプリで1位を獲得したくまモンの1年間の経済波及効果は約622億円、2013年1位のさのまるは約226億円、2014年1位のぐんまちゃんは約16億円、2015年1位の出世大名家康君は約29億円としている。