「基礎自治体は国よりもスピード感がある」と語る奈良県生駒市の小紫雅史市長。2011年8月、全国公募で選ばれ環境省から生駒市の副市長に転進したことで当時話題になった。副市長を約3年半務め、2015年4月には市長選で初当選。大阪に近い、いわゆるベッドタウンとして発展してきた人口約12万人の都市、生駒市のまちづくりの方向性について聞いた。

(写真:太田 未来子)
(写真:太田 未来子)
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――生駒市の都市計画マスタープランでは、「関西一魅力的な住宅都市」にすることを目標としています。これからどのような取り組みに力を入れていきますか。

 住宅都市としての地方創生のモデルを生駒市でつくり上げ、発信していきたいと思っています。

 そのためには、教育、子育て、福祉といった基本的な部分はもちろんしっかりやっていきたいと思っていますが、住宅都市ならではの課題を解決していかなくてはなりません。1つは地元消費が弱いということ。住宅都市は地元の消費率が低いんです。そしてもう1つの大きな課題が、ニュータウンを中心とした高齢化です。

――地元消費を高めるために何をしていきますか。

 仕事から帰って静かなところで寝るだけでなく、地元でもっと遊ぼう、地元でもっと飲食や買い物をしようと思ってもらえるような街にならなくてはいけません。そのために進めている取り組みの1つが「イコマニア」です。これは、市民の方たちとの協働イベントを「イコマニア」と名付け、それを100個つくろうというものです。

 住んでいる人たちが「今週は何があるのかな」と思ったときに、日曜日ごとに街で必ず何か面白そうなことをやっている――。そんな形にしていきたいですね。それに、イベントに参加するというのは、やっぱり市民の方たちも楽しいと思うんですよ。

――これまでにどのようなイベントを開催してきましたか?

「つなげてあそぼうプラレール広場」を紹介するいこま育児ネットのウェブページ
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 例えば、「いこままブラス♪」(子育て中の母親が中心となり活動している吹奏楽団)に企画・運営していただいた、「0才から楽しめるファミリーコンサート」(主催:生駒市教育委員会)は、午前・午後合わせて1300人もの人が集まりました。

 生駒駅前の広場で開催している「つなげてあそぼう プラレール広場」も毎回盛況です(主催:いこま育児ネット)。

 プラレールは、子どもが6~7歳になるとだいたい興味を失ってしまうので、各家庭にしまい込まれているプラレールが集まるとかなりの量になるんです。そこで、そうしたプラレールを集めて、駅前広場でつなげて大きなコースをつくって、子どもたちに自分の好きな電車を持ってきて走らせてもおうというイベントです。

 参加したお父さんがはまってしまって、凝ったコースをつくったりもしています。父親が育児参加をするという点も、このイベントのいいところです。それに、広場に人がたくさん集まって、「帰りにご飯を食べていこうか」となれば、周りのお店にとってもありがたいことですよね。