旧県立高校の体育館を市庁舎に転用して話題になった氷見市役所。2014年5月に開庁した新庁舎は、日本で初めて本格的なフューチャーセンター(※1)を置いた市庁舎でもある。「市民と一緒に政策をつくり上げていく地域づくり」を理念として掲げる富山県氷見市の本川祐治郎市長は、市役所を公民連携のための場として位置付けている。(後編はこちら)

(写真:江田 健一)
(写真:江田 健一)

――フューチャーセンター機能を本格的につくり込んだ市役所オフィスは、おそらく国内初の取り組みだと思います。

※1 フューチャーセンターとは、企業や政府などの組織が、所属組織や立場異なる関係者を内外から広く集め、対話を通じて課題解決を目指すための施設。創造性を発揮しやすくするために工夫された空間デザインとなっている。

 旧市庁舎は45年間使われてきましたが、今度の新しい市庁舎は従来と同じことをするのではなく、これからの45年後を見越した庁舎をつくろうと考えました。

 1階には3つの「地域協働スペース」を、2階には「センター」「プレゼンテーション」「ワークショップ」「キャンプ」という4つの創造的空間(※2)をつくりました。これらをフューチャーセンターと呼んでいます。

 僕は、市民と行政が一緒に政策をつくる未来が必ず来ると思っています。そして、政策をつくるということにおいては、氷見市を市民と行政が一番近い街にしたい。そのためには多様な利害関係者が連携しながら、地域の問題解決を自分たちで考える場が必要です。そこで、庁舎にフューチャーセンターをつくりました。ここのテーブルで政策を語り合い、政策をつくり上げていくことができる空間を設計しました。

※2 センター:フロアの中心に置いた市の意思決定機能を持つ会議室、プレゼンテ―ション:フロアに点在する空調設備をホワイトボードで包み隠した。自由な議論の場として機能、ワークショップ:部署が横断的に意見をやり取りする窓に近い開放的な空間、キャンプ:市民や職員の情報交換の場
2階フロアの中心に置かれた「センター」。会議の様子・雰囲気を職員や来庁者も感じ取ることができる半開放的な会議室だ。右写真左側の直方体の工作物は空調機の周囲を木材などで囲んでホワイトボードを取り付けたもの。2階フロア中央部の空調期は3台とも同様にホワイトボードが取り付けられ、「プレゼンテーション」と名付けたスペースとなっている(写真:江田 健一)
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2階フロアの中心に置かれた「センター」。会議の様子・雰囲気を職員や来庁者も感じ取ることができる半開放的な会議室だ。右写真左側の直方体の工作物は空調機の周囲を木材などで囲んでホワイトボードを取り付けたもの。2階フロア中央部の空調期は3台とも同様にホワイトボードが取り付けられ、「プレゼンテーション」と名付けたスペースとなっている(写真:江田 健一)
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2階フロアの中心に置かれた「センター」。会議の様子・雰囲気を職員や来庁者も感じ取ることができる半開放的な会議室だ。右写真左側の直方体の工作物は空調機の周囲を木材などで囲んでホワイトボードを取り付けたもの。2階フロア中央部の空調期は3台とも同様にホワイトボードが取り付けられ、「プレゼンテーション」と名付けたスペースとなっている(写真:江田 健一)
写真左は2階の「キャンプ」。机の組み合わせによって、少人数から多人数まで柔軟に対応でき、市民や職員の情報交換の場になっている。写真右は1階の多目的会議室「地域協働スペース」は室ごとにカラフルに色分けされている(写真:江田 健一)
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写真左は2階の「キャンプ」。机の組み合わせによって、少人数から多人数まで柔軟に対応でき、市民や職員の情報交換の場になっている。写真右は1階の多目的会議室「地域協働スペース」は室ごとにカラフルに色分けされている(写真:江田 健一)
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写真左は2階の「キャンプ」。机の組み合わせによって、少人数から多人数まで柔軟に対応でき、市民や職員の情報交換の場になっている。写真右は1階の多目的会議室「地域協働スペース」は室ごとにカラフルに色分けされている(写真:江田 健一)