公共施設等総合管理計画や公共施設白書を作成し、各地の自治体はいよいよこれから施設の統廃合や再配置を進めるフェーズへと移っていく。全国でも先駆的に公共施設の統廃合、再配置に取り組む習志野市の宮本市長に、公共施設再生についての考え方を聞いた。

(写真:加藤 康)
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(写真:加藤 康)

――京成大久保駅前に立地する既存の公共施設(大久保公民館・市民会館、大久保図書館、勤労会館)と中央公園を一体的に再生するという「大久保地区公共施設再生事業」が進みつつあります。取り組みのきっかけを教えて下さい。

 大久保駅前の古い市民会館(1966年完成)をどうするかという問題がスタートだったのですが、そこからいろいろ調べていくと、多くの施設の更新時期がちょうど近づきつつあることが分かってきました。

 図書館のあり方を見直したい、ということもありました。自治体の図書館整備は大きく二つのやり方があります。いわゆる一極集中の中央図書館をつくるやり方と、分散して図書館を設置していくやり方です。習志野市の場合は、両者のハイブリッド型ですが、どちらかというと分散型で、どこの図書館も中途半端だと言われていました。生涯学習という観点も含めて、新しい図書館は中央図書館として機能を強化していきます。

 また、大久保駅は賑わいのある駅ですし、駅の北側には大学があり、学生がたくさん集まってきます。でも市民会館は南側にあって、ちょうど駅で分断されているので、相互乗り入れできるような場をつくれないかということも考えました。

大久保地区公共施設再生事業の概要
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大久保地区公共施設再生事業の概要
京成大久保駅前に立地する既存の公共施設(大久保公民館・市民会館、大久保図書館、勤労会館)と中央公園を、リノベーションやPFI/PPPにより一体的に再生するというもの。これに伴い、近隣に立地する屋敷公民館、生涯学習地区センターゆうゆう館、藤崎図書館、あづまこども会館の4施設の機能は駅前の公共施設に集約する。集約時期は2020年度を予定している(資料:習志野市)

――「(仮称)大久保地区公共施設再生基本構想」(2015年5月)では、施設と公園を一体的に運営する、民間の「統括マネージャー」を置くことになっています。この「統括マネージャー」には、どのような役割を期待していますか。

 集約した施設を民間の発想で管理してもらいたいと思っています。具体的な役割の検討はこれからですが、そこで行われるサービスがお互いに切磋琢磨できるような関係を常に整えてもらうというイメージです。施設が完成した後ではなく、その前の段階から参画してもらうという想定です。

 今は、発想であるとか、アイデアといったことが非常に高いレベルで市場に乗っていますよね。こうしたクリエイティブな分野というのは公務員が苦手としているところなので、そこの部分は民間の専門家にやってもらおうということです。

「統括マネージャー」のイメージ。各主体を取りまとめ、効果的、効率的な事業運営を実施する(資料:習志野市)
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「統括マネージャー」のイメージ。各主体を取りまとめ、効果的、効率的な事業運営を実施する(資料:習志野市)