提案募集の対象となった柏原市庁舎の敷地周辺の航空写真(資料:柏原市)
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柏原市庁舎整備の民間提案の一覧表(資料:柏原市)
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 市庁舎整備で基本構想を検討するための民間提案を募集していた大阪府柏原市は、応募のあった民間事業者3者の提案概要を1月22日に公表した。3者からは「土地信託方式」「土地一部売却+PFI方式」「定期借地+リース方式」の3方式、4案が寄せられた。

 現庁舎は1969年築で劣化が進行しており、耐震改修促進法で定められた耐震性能を満たしていない。また、耐用年数の60年も迫っていることなどから、耐震補強ではなく建て替える方針を立てた。しかし、財源が不足していることなどから、民間活用して新築する、既存施設に機能を移転するなどの可能性を検討中だ。

 今回は、新庁舎建て替えを想定した場合の事業提案のアイデアを募集したもの。建設費用の抑制、財源負担の軽減、敷地の有効活用についての効果的な方法などの提案を求めた。市は、これらの提案などをもとに整備基本構想を検討する。建設時期などは未定だ。

 市が2015年3月にまとめた庁舎研究報告書では、延床面積1万1500m2で、市庁舎単独機能の施設を建設する場合の概算工事費は、現庁舎解体費も含めて約60億円。これに対し、2014年度の庁舎建設基金の積立額は16億5000万円で、大きく不足している。

 市は2015年10月に公民連携ガイドラインを定めるとともに、市庁舎整備事業の提案募集要綱を発表。11月末まで募集した。募集要綱では、庁舎面積を6000m2から8500m2、有効活用を図りたい敷地面積を8000m2と指定。建物は、少なくとも20年から30年の耐用年数が確保できる以上の構造とした。

 提案のうち土地信託方式の案は、処分竣工型と賃貸型を組み合わせたもので、信託会社が庁舎を建設して、市が建物の床を賃借する。図書館など他の公共施設との合築とする。用地の売却益を建設費用に充てる。増床して民間への賃貸スペースにすることも可能としている。留意点としては、信託会社への報酬が別途必要となる。

 土地一部売却+PFI方式の案は、PFI事業者が新庁舎を建設して、市が建設費を分割払いする。建設費は、土地の一部を売却して調達。売却した土地には民間事業者が商業施設を建設する。留意点としては、PFI可能性調査が必須となる。

 定期借地+リース方式の2案はほぼ同じで、用地を定期借地して民間事業者が庁舎を建設、市が建物をリースする。商業施設は民間事業者が建設・運営し、市はその定期借地料を建設費に充てる。留意点としては、資金調達が民間事業者の信用力にかかかっている。