内閣府は8月2日、企業版ふるさと納税の対象事業として102事業の認定を決定した。102事業の総事業費は323億円で、このうち47億円を2016年度の事業費として見込んでいる。8月2日に95事業が認定され、残り7事業が8月下旬に認定予定だ。

  企業版ふるさと納税の正式名称は地方創生応援税制。地域再生法に基づき、「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」として国が認定する。地方版総合戦略に位置付けられた事業について地方自治体が地域再生計画を策定し、国の認定を受ける。そして、認定を受けた地域再生計画に記載された地方創生事業に対して企業が寄付を行うというもの。内閣府の「地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)活用の手引き」では、地方自治体があらかじめ企業に相談し、寄付の見込みを立てた上で事業計画を作成し、地域再生計画として内閣府に申請するという流れを想定している。

 企業版ふるさと納税による寄付については、現行の税制で損金算入できる寄付額の3割に加え、さらに3割が税額控除の対象となり、合計して寄付額の6割の税額が軽減される。

企業版ふるさと納税の概要。不交付団体など一部自治体は対象外。また、本社が所在する地方自治体への寄付も対象外となる。(資料:内閣府)
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 対象事業分野は、「しごと創生」「地方への人の流れ」「働き方改革」「まちづくり」の4つ。「しごと創生」は地域産業振興や観光振興、農林水産振興、人材育成や確保といった産業や雇用に関わる事業を、「地方への人の流れ」は移住・定住の促進など、「働き方改革」は少子化対策や働き方改革など、「まちづくり」はコンパクトシティなどへの取り組みを指す。102事業のうち74事業が「しごと創生」分野だった。

夕張市にニトリが4年で5億円寄付

 内閣府地方創生推進事務局は、102事業のうち特徴的な例として22事業を例示している。うち、具体的な寄付予定企業名と金額が書かれたいたのは1件。ニトリホールディングスが北海道夕張市の「コンパクトシティの推進加速化と地域資源エネルギー調査」に4年で5億円のふるさと納税を寄付予定となっている。

 そのほか、発表資料には金額は示されていないが、北海道東川町の「冬季観光誘客による地方創生推進プロジェクト」にモンベル、栃木県茂木町の「地域資源活用自立経済基盤創造戦略~持続可能なまちづくりと雇用定住の促進~ 」にトマル、京都府舞鶴市の「引き揚げの史実継承プロジェクト」にビルバンク、和歌山県有田市の「文化の継承と国史跡及び歴史建造物再生と活用プロジェクト」に西本商店および観潮、鳥取県江府町の「遊休農地を活かした6次産業化推進事業」にサントリープロダクツ、大分県杵築市の「杵築市チャレンジ人材支援プロジェクト」に文化シヤツター、鹿児島県垂水市の「地域資源を活かした官民連携による人材育成・確保~新たな雇用創出プロジェクト~ 」にリニューアブル・ジャパンおよび南九州共配が、寄付予定者として企業名が挙がっていた。

 今回の認定の決定は2016年度の第1回にあたり、今後、内閣府は、2016年11月に第2回の認定を、2017年3月に第3回の認定を出す予定だ。