• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

ニュース

記事一覧

巨匠の建築意匠を継承するPFI、福岡市美術館

山田 雅子=ライター【2015.12.15】

 福岡市は、日本を代表する建築家の一人である故前川國男氏の設計で知られる福岡市美術館のPFIによるリニューアル事業について、このほど事業者選定における客観的評価の結果と講評を公開した。評価結果の公表はPFI法第11条の規定に基づくもの。

同事業は今年10月にWTO(世界貿易機関)対象の総合評価方式一般競争入札を実施し、大林組グループが99億8826万5358円(税別)で落札している。事業期間は2034年3月31日までで、2016年9月から2019年3月までの約2年半をリニューアル工事に費やし、開館後は15年間にわたり運営事業を担う。

 入札には3グループが参加した。審査は、事業実施、設計・建設、開館準備、維持管理、運営の5項目と提案全般についての定性的評価(内容点)と、入札価格を点数化した定量的評価(価格点)により審査した。価格点はほぼ横並びで、内容点の差が総合評価の差となった。

福岡市美術館の外観。大濠公園の中にある落ち着いた外観の美術館だ(写真:福岡市美術館)
リニューアル後のイメージ図(資料:福岡市美術館。イメージ図は現段階でのものであり、実施設計において変更されることがある)

 内容点の評価は項目ごとに加点式で行い、5項目の中でも特に設計・建設と、運営の2項目の比重が重い。設計・建設は3グループが横並びのなか、運営で大林組らのグループが高い得点を上げた。同グループは、構成企業と協力企業の中にイベントや美術関連に実績のある企業を擁し、実績を活かして様々な主催者との協調が期待できる特別企画展の提案や、ネットワークを活用した魅力ある集客イベントの提案、ターゲットとタイミングを意識した広報戦略など、主にソフト面で高い評価を得た。

 また、今回の審査に特有のポイントとして、前川建築の意匠継承があったが、この点についてはどのグループも、建築的特徴を理解した上で詳細な検討がなされ、適切かつ効果的な提案だったと評している。

 福岡市美術館は、近現代美術と古美術を収蔵・展示する美術館として1979年11月、大濠公園の敷地内に開館した。収蔵品は1万5000点を超え、大規模な企画展の開催のほか、市民ギャラリーの提供など来館者とコレクションをつなぐ活動にも注力し、西日本を代表する美術館として高く評価されている。

 ただし開館から35年が経過し、施設や設備の老朽化、収蔵庫などのスペース不足やユニバーサルデザイン化の遅れなどの課題を抱えるほか、新たに集客・観光施設としての役割も期待されるようになったことから、市は2012年にリニューアルの基本計画を策定。「つなぐ、ひろがる美術館」をコンセプトに、ハードとソフトの両面での魅力向上を目指し、民間活力やノウハウを活用するPFI方式で実施することを決めた。

企画・運営
  • 日経BP総研
お知らせ
健康ソリューション

<注目!>医療、福祉、スポーツ、ウォーキング、食育……「健康」と地域活性化を結び付けた取り組みが活発化しています。

記事サーチ

都道府県別記事一覧

「新・公民連携最前線」の掲載記事を都道府県別にご覧いただけます。「地方創生」「CCRC」「コンセッション」など注目キーワードの記事一覧も用意しました。

ページトップへ