(4)Lighting(照明):夜でも新聞が読める公園

 夜間でも新聞が読める明るさの確保を照明の目標としています。また、公園が閉園した23時以降でも、明るさを確保していることが安全性につながっています。ユニークなのは、隣接するビルの頂部の投光器が、公園内を明るくしていることでした。実現の経緯は未確認ですが、周辺の不動産オーナーの公園への関わり方にも多様性が感じられます。

夜でも明るい公園内の様子(写真:植田直樹)
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高層ビルの投光器が公園を照らす(写真:植田直樹)
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(5)Movable Chairs(可動椅子):“座れる場所”をつくる

 公園の中に座れる場所があることが大切、というのがBPCのコンセプトです。女性でも簡単に動かせることを前提とした重さ10ポンド(5kg弱)の椅子を、夏季には約4000脚、冬季には2000脚を提供しているとのことです。夏季は、4000脚すべてを使用すると6m2当たり1脚程度の椅子が公園に置かれている計算です。これらの椅子は夜に収納することなく、常時提供できる状態で公園内に置かれています。これにより、倉庫に収納する手間やコストの抑制と、利用者の利便性を両立させています。(2)で述べたような警備体制があって成立している仕組みと言えます。なお、冬季には芝生広場をスケートリンクとすることもあり、使わない約2000脚の椅子は、ニュージャージーに確保しているストックヤードに保管しているとのこと。園外にストック施設管理の場所を設けることができるという点もBIDの活動の成果として重要だと思います。

公園内の各所に椅子が置かれている(写真:植田直樹)
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寄贈者の名前プレートが設置されている椅子もある(写真:植田直樹)
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椅子の移動保管用器具(写真:植田直樹)
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(6)Food(食事):滞留時間を延ばす

 BPCは、来園者の公園滞在時間を長くするためには、食の提供が不可欠と考えています。そのため5つのキオスクをBPCが建設して公園内に配置しています。ただしキオスクの所有権は、ニューヨーク市に移管されています。そしてこのキオスクのテナント料はBPCの収入源となります。なお、BPCはニューヨーク市に公園使用料に相当する支出はしていない、という点は特筆すべきでしょう。一番大きなレストランは1992年に建設されたもので結婚式や企業イベントなどにも使用されています。

公園内のキオスクのひとつ(写真:植田直樹)
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