3.行政側も連携促進の体制を整える

 行政側が公民連携のための支援やサポート体制を整えることは、指定管理者など民間の公園管理者にとって大きな力となります。前述の西東京市では、指定管理者側だけではなく、同市みどり公園課の内部にも市民協働担当を置き、双方の連携により成果を上げています。

 加えて、行政内の他部署間との連携も重要です。公園行政の守備範囲は、教育、健康、福祉、環境、経済、防災、まちづくりなど、軽々と縦割り組織を超えてしまいます。公園はいわゆる「公園課」だけでは担いきれない社会資本なのです。このことを踏まえたうえで、部署間連携を進めることができれば、分野を超えたパートナーが顕在化し、相乗効果が生まれていくでしょう。

 とはいえ、行政内部で体制を変えていくには時間がかかるのも事実です。そこで、公民連携の事業を進める際には、中間支援組織がプラットフォームとなり、パークコーディネーターが外側から行政内部の部署間の連携を図るという方法もあります。

 また、市民協働事業や民間事業者による提案制度なども、行政として公民連携の強化に活用できる施策です。仙台市では、市民協働事業提案制度において設定されたテーマ「まちの魅力を高める公園の利活用」に対し、NPO法人都市デザインワークスの提案する「西公園パークマネジメント社会実験事業」が採択され、成果を上げています。具体的には、市民協働推進課と公園課、市民活動団体、専門家が運営メンバーとなり、「西公園4WEEKS」を開催。園内に設置したパークハウスに、コーディネーター業務を担うパークマネージャーが常駐し、公募したパークキャストとともに多種多様なプログラムを展開しました。

仙台市での「西公園パークマネジメント社会実験事業」の様子(写真:NPO birth)
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 多彩なパートナーが公園づくりに参画し、公園の利活用が進んで多くの人々が集まるようになれば、地域全体の活性化に必ずつながります。パークコーディネーターの活躍の場が広がることで、まちなかの公園緑地がその価値を最大限に発揮し、ひいてはサステナブルな都市づくりにつながるのです。

 次回は、公園の現場で、パークコーディネーターがほかの専門スタッフとどのようなコラボレーションによってパークマネジメントを進めているかについて、具体例を交えながら紹介したいと思います。

ランドスケープ経営研究会
Landscape and Business Development Association, Japan
2017年10月に一般社団法人ランドスケープコンサルタンツ協会が設置した研究会。略称LBA。都市公園法等の改正を受け、Park-PFI等「ランドスケープ経営」に関心のある企業、団体、個人を募り、公園から始まるまちづくりのための公民連携方策の技術・情報交流、研究・提言を通じ、新たな時代の緑とオープンスペースにおけるビジネスモデルを構築することをミッションとする。収益施設のビジネスを得意とする民間事業者と、公園など造園/ランドスケープに関わる業界が集結することによって、多様な主体の協働による新たなまちづくりへの取組みを推進する。公式サイトURLはhttp://www.lba-j.org/