まとめ――より多くの人に参加してもらうことが大切

 NY市の公民連携による公園管理の特徴は、行政側にも民間側にも様々なプレーヤーが何層にもなって関わり、多くの関係者がそれぞれに見合う役割分担をすることで、一人や一団体ではカバーしきれない領域を総合的にカバーするよう努めている点にあるといえます。公園や緑化空間を良くしたいという思いを共通に持ち、必要に応じて生まれた仕組みや団体が時代と共に大きく育ってきました。

 当初は、そのような動きに対して手探りで対応してきた行政側も、現在は積極的にその拡大に励んでいます。全てのケースに適用できる一括システムではないため複雑に思えますが、経済的にも、地理的にも、文化的にも、特殊な環境にあるNY市にはこういった柔軟な対応が必要なのかもしれません。

 各々の地域やそこにある公園が異なるように、その対応も独自性があり、より多くの人に参加してもらうことが大切だと感じています。まだまだ挑戦すべきことや改善すべきことは多々ありますが、今後は市民、地域、NPOをはじめとする支援団体、公園管理者などが協力していく公民連携がますます必要になってくると考えています。

NY市が管理する都市公園の昼下がり。思い思いに人々が過ごしている(写真:島田智里)
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住宅街のプレイグラウンドで自由に遊び、戯れる親子の様子(写真:島田智里)
1856年に建設された砂糖の精製所跡地を再開発したドミノ・パークの芝生でくつろぐ人々(写真:島田智里)
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ランドスケープ経営研究会
Landscape and Business Development Association, Japan
2017年10月に一般社団法人ランドスケープコンサルタンツ協会が設置した研究会。略称LBA。都市公園法等の改正を受け、Park-PFI等「ランドスケープ経営」に関心のある企業、団体、個人を募り、公園から始まるまちづくりのための公民連携方策の技術・情報交流、研究・提言を通じ、新たな時代の緑とオープンスペースにおけるビジネスモデルを構築することをミッションとする。収益施設のビジネスを得意とする民間事業者と、公園など造園/ランドスケープに関わる業界が集結することによって、多様な主体の協働による新たなまちづくりへの取組みを推進する。公式サイトURLはhttp://www.lba-j.org/