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PPP/PFIと公的不動産のいま

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第4回 「PPP/PFI2.0」から「3.0」へ 進化を促したインフラ老朽化問題

解説:福島 隆則=三井住友トラスト基礎研究所投資調査第1部主席研究員、構成:坂井 敦=フリーランス【2016.10.6】

魅力に乏しかった「PPP/PFI 1.0」

 2009~2011年度の落ち込みの直接的な要因としては、「コンクリートから人へ」という政策を掲げた当時の民主党が政権を獲得したことや、世界的金融危機、東日本大震災の影響などが考えられる。一方、従来から言われてきたことであるが、民間企業から見た日本のPFIの制度面での使い勝手の悪さや、ビジネス対象としての魅力不足などの問題も、要因として挙げられるだろう。

 前回までの連載で説明した通り、海外と比べた日本のPPP/PFIは、「インフラの運営より建設を重視してきた」こと。「SPC株式などへの投資市場が発達してこなかった」ことの2点で大きく異なる。こうしたことが日本のPPP/PFIの魅力を低下させ、2009~2011年度の落ち込みにつながったとも考えられる。

 そこでこのコラムでは、1999年度から日本では主流となってきた従来型の建設重視の“ハコモノPPP/PFI”の時代を、「PPP/PFI 1.0」(第一世代)と定義づける。そして、施設の運営権のみを民間事業者に付与するコンセッション方式をはじめ、民間による運営を重視したPPP/PFIを「PPP/PFI 2.0」(第二世代)と定義して、日本の官民連携の動向を解説していく。

 興味深いことに、PPP/PFI 2.0の登場は、先に2009~2011年度の落ち込みの要因の1つとされた当時の民主党の政策が、少なからず影響したと考えられる。同党が掲げた「コンクリートから人へ」という政策は、無駄な公共事業を無くし、社会保障や育児支援などに予算を回そうというものだったが、インフラ整備に関しては「建設から運営へ」という一面を持っていた。コンセッション方式導入の議論が本格的にスタートしたのもこの頃のことだ。

 PPP/PFI 2.0のハイライトは、コンセッション方式が制度化された2011年のPFI法改正であり、時期を区切るのであれば、この年以降をPPP/PFI 2.0と呼ぶのが順当だろう。しかし、実は民主党政権が誕生した2009年に、既にPPP/PFI 2.0の芽生えがあったのである。

 一方、もう一つの課題である「SPC株式の流動化」については、その必要性は認識され始めているものの、明確な事例はまだない。ストラテジックインベスターからファイナンシャルインベスターへの移行、そしてそこで起こる資金循環こそがインフラ投資市場の源だとすれば、SPC株式の流動化がPPP/PFIを投資に結びつけてくれるはずである。このようにして投資と結びついたPPP/PFIを「PPP/PFI 3.0」(第三世代)と定義し、これからの日本が目指すべきPPP/PFIの究極の形としたい。

 ここで、3つの世代の特徴をまとめると以下のように整理される。

図表2: 日本のPPP/PFIの変遷と世代
(資料:福島氏の談話を基に編集部が作成)
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