駅とショッピングモールなどを結ぶ2ルートで実証

 「都心における自動運転を利用した移動」の実証実験では、事業委託を受けたWILLERを幹事会社とする6社1大学が、8月18日から10月29日まで名古屋市鶴舞周辺の公道でモビリティサービス「Nanamobi(New Aichi NAvigate MOBIlity)」の実証実験を実施した(表2)。当初、9月以降は一般利用者にも試乗を提供する予定だったが、新型コロナ禍の影響で10月からになった。

表2●「都心における自動運転を利用した移動」の実証実験に参加した事業者
組織名 役割
WILLER サービスの企画・開発、システム・車両提供
WILLER EXPRESS 運行計画の策定・運行のサポート
名鉄バス サービスの企画・開発、運行計画の策定・運行
ST Engineering 自動運転システムの技術面でのサポート
BOLDLY 3Dマップの作成、車両設定、操作者のトレーニング
イオンタウン 将来的なサービスモデルの検討
名古屋工業大学 ニューノーマルにおける移動を通したコミティ形成に関する共同研究
(出所:愛知県の資料を基に筆者作成)

 実証実験では、交通量の多い片側4車線の幹線道路を含むルートが2つ設定され、JR鶴舞駅とショッピングモール間など、多くの人が利用する施設を結んだ。

 実験車両は、運転席やハンドル、アクセルおよびブレーキペダルのない自動運転専用となる、NAVYA SASの「ARMA」を使用(最高速度:時速19km、定員:14人)。運行中は、自動運転から手動運転に切り替わった際に、ゲーム機のコントローラを使ってARMAを操作するセーフティオペレーターのほかに、セーフティオペレーターの安全確認をサポートする保安員の2人が必ず搭乗する。その2人を除き、乗客定員は最大6人で運行された(写真1)。

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(写真1)「都心における自動運転を利用した移動」の実証実験に使用された自動運転専用車。ハンドルやアクセル・ブレーキペダルもなく、手動運転モードではゲーム機のコントローラを使用する(写真:3点とも元田光一)
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(写真1)「都心における自動運転を利用した移動」の実証実験に使用された自動運転専用車。ハンドルやアクセル・ブレーキペダルもなく、手動運転モードではゲーム機のコントローラを使用する(写真:3点とも元田光一)
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(写真1)「都心における自動運転を利用した移動」の実証実験に使用された自動運転専用車。ハンドルやアクセル・ブレーキペダルもなく、手動運転モードではゲーム機のコントローラを使用する(写真:3点とも元田光一)

 鶴舞駅まで徒歩で片道15分ほどかかるイオンタウン千種を往復するコースは1.6kmで乗車時間は14分、イオンタウン千種と名古屋工業大学を往復するコースは1.4kmで乗車時間は12分となる(図1)。イオンタウン千種での乗降はタクシーの降車場所を利用し、名古屋工業大学は駐車場を利用した。また、鶴舞駅周辺では2カ所で乗降でき、道路上にコーンを立てて一時的にバス停として利用した(写真2)。

(図1)実証実験のコース(出所:愛知県の発表資料)
(図1)実証実験のコース(出所:愛知県の発表資料)
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(写真2)左から、イオンタウン千種のバス停、名古屋工業大学のバス停、鶴舞駅のバス停(写真撮影:3点とも元田光一)
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(写真2)左から、イオンタウン千種のバス停、名古屋工業大学のバス停、鶴舞駅のバス停(写真撮影:3点とも元田光一)
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(写真2)左から、イオンタウン千種のバス停、名古屋工業大学のバス停、鶴舞駅のバス停(写真撮影:3点とも元田光一)