道路側インフラとも連携した自動運転の制御を実証

(写真6)道路に埋め込まれた磁気マーカー(写真:元田光一)
(写真6)道路に埋め込まれた磁気マーカー(写真:元田光一)
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(写真7)中部国際空港エリアの自動運転バスを監視する遠隔管制室(写真:元田光一)
(写真7)中部国際空港エリアの自動運転バスを監視する遠隔管制室(写真:元田光一)
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(写真8)自動運転の試乗に参加した愛知県の大村秀章知事(写真:元田光一)
(写真8)自動運転の試乗に参加した愛知県の大村秀章知事(写真:元田光一)
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 一方、公道を含む空港島総合物流地区では、「旅客ターミナルビル」のバス停を起点として、エリア内を周回する自動運転バスを早朝から深夜まで運行し、空港島勤務者の自動運転に対する受容性評価を行った。このエリアは、倉庫などの建物が密集しているため、GNSSの電波が届きにくい場所が多い。そこで、経路の一部で、耐候性に優れ、遮蔽物が多く衛星の電波が届きにくい場所でも車両位置を把握できる、「磁気マーカーシステム」による経路把握も併用された(写真6)。

 その他にも、信号連携や歩行者・交差車両を検知する路側センサーも活用するなど、道路側インフラと連携した自動運転車両の安全な運行が実証された。

 今回の中部国際空港エリアでの自動運転バスは、施設内会議室の一角に設けられた遠隔管制室で、一元的に監視された(写真7)。実運用時は、セキュリティを考慮した専用の部屋を設けるという。ただ、複数のカメラからの映像を監視するのは簡単ではない。そのため、今回のシステムでは、AI(人工知能)解析によって認識された車両や航空機、歩行者が、モニター上で枠に囲まれる。これによって、遠隔監視員が注視すべき箇所が明確になり、複数台の自動運転バスの監視を支援する。

 走行ルート上には、専用のカメラ以外にも5G対応のカメラ付きスマートフォンも設置され、高精細で低遅延な映像を用いた遠隔監視を、比較的安価に実現する実証も行われた。5Gの活用に関しては、式典で自動運転バスに試乗した愛知県の大村秀章知事も、「より多くの人を運ぶ自動運転を着実に進めていくには、やはり通信が重要になるので、5Gの活用は必須だと思う」と期待を示した(写真8)。