前橋市と群馬⼤学、⽇本中央バスは、JR前橋駅と上毛電鉄中央前橋駅を結ぶ路線において、実際に一般客がバスを利用しながらの自動運転実証実験を開始した。実証実験には国土交通省都市局も協力し、都市部での自動運転バスの走行可能性や交通施設への影響、社会受容性などの課題を検証する予定。前橋市によれば、都市部の公道において、営業路線で運賃収受を行いながら長期間、自動運転を行う実証実験は全国初になるという。

 実証実験は2018年12月14日から2019年3月31日まで行われ、その間、自動運転バスは週3~4日のペースで1日4往復を約30分おきに通常ダイヤで運行する。一般客は通常運賃100円で乗車。運行ルートはJR前橋駅と上毛電鉄中央前橋駅間の約1km区間の往復となり、所要時間は片道10分ほどになる(写真1)。

(写真1)2018年12月12日に上毛電鉄中央前橋駅前ロータリーで開催された出発式では、前橋市長や群馬大学長を始めとする主催者や来賓に向けた試乗会が行われた(撮影:元田 光一)
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 通常のバス運行路線は前橋駅と中央前橋駅の間にバス停がいくつかあるが、実証実験の自動運転バスに限っては2点間輸送のシャトルバスとなる。実験車両として、日野自動車製の「日野ポンチョ」をベースにした小型のバスを利用。自動運転はレベル4となり、発車からレーン変更や停車までをすべて自動車が制御するが、緊急時に備えて運転席には運転手が乗車する(写真2)。

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(写真2)緑ナンバーを取得した自動運転実験車両は、日野ポンチョをベースにした乗車定員36人の2ドア式小型バス(撮影:元田 光一)

 実証実験では群馬大学がNTTデータと共同で自動運転システムの開発と運用を担当。前橋市は実験フィールドの提供や公共機関など関係機関との調整、情報発信を行う。また、日本中央バスは運行に関する支援およびバスの運転手などを提供し、車両運転に関する技術の提供などを行う。さらに、国土交通省都市局が、都市部での自動運転バスの走行可能性や交通施設への影響、社会受容性などの課題を検証する(写真3)。

(写真3)実証実験区間を通常運行するバス(自動運転ではない従来からの路線バス)には、木製フレームが使われたレトロな車両が使われている(撮影:元田 光一)
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