BRTで市内の南北を結ぶ地域交通網を整備

 日立市ではこうした課題の解決を目指し、「日立市地域公共交通網形成計画」を2016年に策定した(図1)。計画は当初2020年までだったが、2018年には2023年まで延長されることが決まった。

(図1)日立市地域公共交通網形成計画(出所:日立市)
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 日立市は太平洋沿いを鉄道が走り、縦軸にはその鉄道と並行して走る国道などの幹線道路がある。計画の基本方針として海側の市街地幹線エリアについては、JR常磐線や新交通「ひたちBRT(Bus Rapid Transit)」(写真4)、幹線バス、一般タクシーといった公共交通機関を充実させて、市民全般を対象とした高頻度運行を行っている。

(写真4)ひたちBRTの車両(写真:元田光一)
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 ひたちBRTは、2005年4月1日に廃線となった日立電鉄線の跡地を、バス専用道路として活用する交通システム(写真5)。2013年3月に、第1期区間として道の駅「おさかなセンター」から大甕(おおみか)駅までが開通。第2期区間となる大甕駅から常陸多賀駅までは、2019年4月から本格運行を開始している。さらに、第3期区間として日立駅までの運行を計画している。

(写真5)左はひたちBRTが運行するバス専用道路。右上がバス停。右下写真のようにバス専用道路は一般道と並行して走る区間もある(写真:元田光一)
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 ひたちBRT運行のポイントは、朝夕と日中で時間帯別に組まれたダイヤ構成にある。朝夕は居住地から駅に向かうのでJRとの接続に配慮したダイヤを構成し、日中はスーパーなどに買い物に出かける高齢者がメインで利用するので、そのアクセスを考慮したダイヤが構成されている(表2)。

(表2)ひたちBRTの運行概要
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