ドローンの運用コストや診療車のサイズなどに課題

(図3)処方された医薬品を運んだドローンの飛行ルート(資料提供:浜松市)
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(写真2)ドローンによる医薬品搬送の様子(写真提供:浜松市)
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 実証実験からは様々な課題も見えてきた。例えば今回のドローンによる医薬品の搬送では、安全性を考えて家屋がない川の上を飛行ルートに設定して医薬品を届けた(図3)。

 医薬品を処方した小澤医院から患者宅へのルートは最長で8.1km(飛行時間約15分)、最短で1.4km(同約5分)。高齢者の安全性を確保するために患者が直接ドローンから医薬品を受け取るのではなく、現地に待機した看護師がドローンから医薬品を受け取って患者に渡した(写真2)。

 瀧本氏は「ドローンによる医薬品の運搬については、技術的には何も問題はなかった。ただ、法制度の問題や飛行中もカメラで常に状況を監視する必要があるので、ドローンの実装についてはコスト面の解決に時間がかかりそうだと感じた」と課題を語った。

 また、今回移動診療車として利用したワンボックスカーは車椅子も積めるようになっているが、中山間地域の狭い道だと入って行きにくい場所もある。そのため、今後の実証実験では軽自動車の利用を検討している。「大きな車であれば中でできることも増え、サービスの質も上がってくると思うが、軽自動車でも最低限のことができることは既に確認している」(瀧本氏)。