米国オハイオ州コロンバス市は、全米で最も先進的なモビリティ構想を持つ都市を選出するコンテスト「スマートシティ・チャレンジ」で優勝。5000万ドルの資金供与を受けて、2017年にスマートモビリティプロジェクトをスタートした。中小規模の都市のスマートシティのモデルケースとして全米各都市への横展開が期待されている。

 スマートシティ・チャレンジは、米国でモビリティ分野の効率化を中心に据えたスマートシティを構築する旗振り役となっているDOT( Department of Transportation:米国運輸省)が主催したもの。2015年に発表した「スマートシティ・チャレンジ」では、全米から78の都市が応募し、2016年3月にはファイナリストとして、オースティン(テキサス州)、コロンバス(オハイオ州)、デンバー(コロラド州)、カンザスシティ(カンザス州)、ピッツバーグ(ペンシルバニア州)、ポートランド(ワシントン州)、サンフランシスコ(カリフォルニア州)の7都市が選出された。2016年6月には、最終的に「Smart Columbus」を掲げたコロンバス市が優勝した(図1)。

図1 スマートシティ・チャレンジにおいてコロンバス市の優勝が決まった式典の様子
左はVulcan社長のBarb Bennett氏、中央はDOT長官のAnthony Foxx氏、右はコロンバス市市長のAndrew Ginther氏(出所:コロンバス市)

データネットワークやプラットフォームの構築目指す

 Smart Columbusの概要はまず、以下の4システムの導入を目指したものだ。

  1. CCTN(Columbus Connected Transportation Network):各移動手段や各種サービス、利用者が互いにデータで連携しあって結合されたネットワーク
  2. IDE(Integrated Data Exchange):各種データを統合して様々な問題を解決するためのオープンなプラットフォーム
  3. EHS(Enhance Human Services):高齢者や貧困層、障がい者を含むあらゆる住民や旅行者が容易に各種交通機関を使って移動できるサービス
  4. EVインフラ(Electric Vehicle Infrastructure):EVの普及のために、公共・民間の充電インフラの充実、シェアリングサービスの拡充

 これらの技術を、居住地域であるLinden地区、商業区域であるEaston地区、市内中心部のDowntown地区、企業の物流拠点が集中するRickenbacker地区の4地域に実装する。それによって、安全性、モビリティの信頼性の強化、職業やサービス、教育へのアクセス機会の増加、地球温暖化問題への対応といった成果が期待されている(図2)。

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図2 Smart Columbusの概要
1.CCTN(Columbus Connected Transportation Network)、2.IDE(Integrated Data Exchange)、3.EHS(Enhance Human Services)、4.EVインフラという4つの先進技術を、Linden地区、Eaton地区、Downtown地区、Rickenbacker地区の4地域に実装。これにより安全性、モビリティの信頼性の強化、職業やサービス、教育へのアクセス機会の増加、地球温暖化問題への対応といった成果を得る(出所:コロンバス市)