廃棄物活用のCHPプラントを建設

 Mälarenergiは、提供しているインフラサービスのうち、まず地域熱供給システムのスマート化に取り組み、2019年1月から「ABB Ability Collaborative Operations」を導入した新システムの稼働を開始した。地域熱供給は、電力と並んで同社の事業の柱であり、熱の供給源として北欧最大規模のCHP(Combined Heat and Power:熱電併給システム)プラントとボイラーを保有している。同社のCHPとボイラープラントは、1538GWh/年の熱水を生産し、熱導管を通じて各施設に供給している。ヴェステロース市では98%の施設が同社の地域熱供給システムを導入しており、同市周辺の地域にも送っている。熱導管の総延長は2019年時点で869kmにのぼる。

 CHPとボイラープラントは、1963年に1号基「Block1」と2号基「Block2」を建設して以来、現在までに6基所有している。特に、2014年に稼働した「Block6」は、建設当時は世界最大の廃棄物活用のCHPプラントだった。地域の家庭から出るごみと、購入したバイオマスを燃料とし、150MWのボイラーと50MWのタービンを稼働する。熱水供給量は、全体供給量の約半分を占める。

 同社は現在、新しいCHPプラントとして、130MWの「Block7」(図3)を建設中で、2020年中の稼働を計画している。「Block7」でも家庭からのごみと共に、木材廃棄物を燃料として使う計画であり、その際には、石炭を燃料としている「Block1」および「2」を廃棄処分にする予定だ。これにより、「熱供給のほぼ100%が再生可能エネルギー由来となる」という。

図3 Malarenergiが2020年中の稼働を目指して建設中の「Block7」。家庭からのごみとバイオマスを燃料とし、生産した熱水を地域熱供給システムに流している。稼働時には、同社の熱供給のほぼ100%が再生可能エネルギー由来となる(出所:Mälarenergi)
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