サウジアラビアが発表した、エジプト・ヨルダンに隣接する紅海沿岸に大規模スマートシティを建設するプロジェクト「NEOM」が話題を呼んでいる(図1)。

図1 サウジアラビアの大規模スマートシティプロジェクト「NEOM」の建設予定地(出所:NEOM)
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 同国皇太子のMohammad bin Salman Al Saud氏が2017年10月に開催された投資フォーラムで明らかにしたもので、紅海に浮かぶティーラーン島やサナーフィール島を含む砂漠・山岳地帯の2万6500km2の広大な土地(図2)に全く新しく人工都市を建設する。100%再生可能エネルギーでエネルギーを賄い、モビリティは自動運転車やドローンを活用して自動化を徹底するなど、新技術満載の計画を立てているのが特長だ。

図2 「NEOM」の建設が予定されている紅海沿岸の様子(出所:NEOM)
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 「NEOM」の最初の3文字の「NEO」はラテン語の「新しい」を、4番目の「M」はアラビア語の「未来」を意味する「Mustaqbil」から取っている。「NEOM」のサイトには、同シティのイメージとしてシンガポールの自然公園であるGardens by the Bayの写真(図3)が掲載されており、自然を生かした街づくりを進める姿勢がうかがえる。

図3 「NEOM」の建設イメージとして紹介されているシンガポールのGardens by the Bay(出所:NEOM)
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 「NEOM」プロジェクトは、サウジアラビアが策定した2030年までの経済改革計画「ビジョン2030」(図4)の一環である。同計画は、化石燃料に依存したこれまでの経済構造から脱却し、先進技術分野への投資を拡大して、製造業、物流、観光など経済の多角化を目指す。これにより、新たな雇用を創出し、国民の生活水準を向上させることを目的としている。

図4 サウジアラビアが策定した2030年までの経済改革計画「ビジョン2030」のロゴ(出所:サウジアラビア政府)
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