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「聖地巡礼」成功の決め手は、若い人に響くSNSの徹底活用

アニメ「君の名は。」ブームを地域活性につなげる――飛騨市長 都竹淳也氏に聞く

聞き手:麓幸子=日経BP総研マーケティング戦略研究所長・執行役員、構成・文=新田嘉人【2017.4.11】

「聖地巡礼」の行動には、できるだけ介入しない

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――追体験の環境整備とは、具体的にいえばどのようなことになりますか。

 聖地巡礼者はそれぞれ自分なりのストーリーを持って行動しているので、「ここがあの映画のスポットです」といった押しつけ型の情報提供は極力控え、できるだけこちらからは訪問客に介入しないように配慮したのです。その結果、道に迷う人も出てきたりしましたが、そこで地元の人と訪問客の交流が生まれ、車で送迎してもらったり、次の電車の待ち時間まで一緒にお茶したりと。昨年10月ごろには、地元の人の間でもたびたび聖地巡礼者との心と心が通ったエピソードが話題に取り上げられるようになっていました。こうした体験もSNSで聖地巡礼者から発信されることで、飛騨市の人々の温かい人柄やもてなし力にも注目が集まり、次のファンを飛騨市に呼び込むことにつながったと思っています。

 聖地巡礼者と地元との交流の深まりは、サービスにも形となって現れ、私自身も驚かされたことがあります。それは飛騨市の商店の中で、映画の半券を持ってきた人を特典の対象としていたお店が、途中から「映画を観た」と伝えるだけでプレゼントを渡すように条件を緩和したことです。このように補助金に頼るわけでもなく、飛騨市民の自主的な取り組みがより一層ファンにこの飛騨市を好きになってもらい、強く支持されるようになった一因だと思っています。さらにファンの満足度をアップさせるだけでなく、地元の他の商店や人々の「よし!自分たちも何かやるぞ」という気持ちを押し上げ、飛騨市全体のもてなし力をブラッシュアップさせた点も見逃せません。

 市内にあるさくら物産館は、映画でも重要なアイテムとして何度も登場する組みひも作り体験ができるスポットとして人気を集めています。ここでは聖地巡礼者同士の交流が生まれたり、体験中のスタッフとの会話がきっかけとなったり、リピーターが多く訪れる場所にもなっています。本来ならば1~2月は、雪も多く、観光客もほとんどいない時期なのですが、わざわざおみやげを持参してさくら物産館のスタッフに「念願だった店長になることができました」「彼女ができました」といった近況を報告するリピーターが後を絶たず、おかげさまで飛騨市のこの冬はかつてない活気に満ちています。

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市内にあるさくら物産館は、組みひも作り体験ができるスポットとして人気。聖地巡礼者同士の交流が生まれたり、体験中のスタッフ(下)との会話がきっかけとなったり、リピーターが多く訪れる場所にもなっている。若い男性客が多いという
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