“中途半端”な立地を生かしてオフィス誘致を目指す

生駒市(いこまし)
生駒市(いこまし)
奈良県の北西端に位置し、大阪府と京都府に接している。西に標高642メートルの生駒山を主峰とする生駒山地が、東に矢田丘陵と西の京丘陵がある。大阪市・奈良市の通勤圏であり、住宅地が多い。人口11万9011人(2020年10月1日現在)、面積53.15km2

――コロナ禍がある程度収束したら、市としてどのようなことに取り組みたいですか?

 オフィスの誘致を積極的に進められたらと思っています。感染症予防をきっかけに、この春から日本中でテレワークや在宅ワーク、サテライトオフィス、ワーケーションといったものがこれまで以上に導入されました。それを受けて、企業には必ずしも大きなオフィスを都心に構える必要はないとの認識も広がっているように思います。郊外にいくつかサテライトオフィスを構えて、普段はそちらに通い、たまに大阪のオフィスで仕事をするというワークスタイルも「アリ」だと考える企業・ワーカーのニーズに、生駒市として応えていく考えです。

 生駒市は大都市でもなければ過疎でもない“中途半端”な立地で、そうしたニーズには実にちょうどいいと思うんです。企業が大阪のオフィスを縮小して郊外に分散させようと考えたときに、電車で何時間もかかるほど離れた田舎でも困るし、かといって大阪と環境が変わらないなら意味がないですよね。生駒なら大阪から電車で30分もかかりませんし、なおかつ、生駒山を越える分、空気のおいしさは違って感じられると思います。都心と田舎の“いいとこ取り”ができる立地なんです。

 また、ステイホームを経験した人の多くが自宅の住環境の大切さを実感したと思うので、引き続き、住む場所としての魅力も市内外にアピールしていくつもりです。

 そして、これが1番大切なのですが在宅ワークが広がったおかげで、働くことと住む・暮らすことの境界があいまいになってきました。これはとてもいい流れだと思います。生駒市ではコロナ禍の前から、ワークとライフとコミュニティを融合させていこうと呼びかけてきました。その境界があいまいなほうが豊かな人生になるはずで、その3つを充実させられる街にしたいと考えています。

 ベッドタウン(寝に帰るだけのまち)などという概念は論外ですが、ワークライフバランスという考え方も僕に言わせれば時代遅れです。仕事も家庭も、そして地域社会も大切にして、みんなが多様に生きていける。やりたいことを具体化できる仲間や機械のあるまち。それが新しい時代の本当の意味での“住宅都市”です。コロナ禍を奇貨として、生駒をそんな真の住宅都市に成長させていきたいですね。