大阪と京都の中間にある枚方市は、独自の健康づくりに取り組んでいる。市内企業の健康経営を支援したり、健康・長寿などにつながる行動を対象とするポイント制度を設けたり――。いずれも、伏見隆市長が重視する公民連携を生かした試みだ。人口減少に歯止めをかけようと、健康・福祉、子育て支援など様々な分野で施策を展開する伏見市長に、「選ばれるまちづくり」の具体的な戦略を聞いた。

伏見隆枚方市長(写真:行友重治)
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――10月3日、昨年に続いて枚方市で「健康経営セミナー」が開催されました。枚方体育協会が主催し、市が共催するほか、地元の信用金庫や商工会議所、民間企業も協賛する官民連携の催しですね。

 今、国が進めている「働き方改革」は、まちの活力向上と発展をもたらす施策です。そのために社員の健康増進に取り組むことで業績アップを図ろうとする企業が出てきました。自治体としても、こうした企業の健康経営を支援することで市民の健康増進につなげていきたいと考えています。

 会社を退職した人の大半は自治体が運営する国民健康保険に加入しますが、それまでは積極的に健康の維持・増進を働きかけることができません。そこで市が健康経営に取り組む企業を支えることで、国保に移ってからも長く健康でいられる市民を増やしたいと思ったのです。いずれは地方財政の大きな課題である国保の医療費削減をもたらしてくれると期待しています。

――具体的な支援の中身は?

 従業員の健康づくりに取り組む企業を支援する「ひらかた健康優良企業」という制度を創設しました。人口約40万人の枚方は中核市として保健所を設置し、保健衛生行政を担っています。そこが窓口になって申請を受け付け、登録企業には情報提供など企業が取り組む従業員の健康づくりを推進するためのバックアップを行っています。2019年9月末で37社が参加登録し、そこで働く従業員は約1万人を数えています。 

 枚方市は工業団地がいくつもあり、中小の製造業が多いまちです。今後は、健康づくり宣言だけでなく、一定の目標のクリアを求めるなど、レベルアップを図っていきたい。市も一事業者として健康経営を推進し、職員の健康増進にも力を入れていこうと思います。