SDGs推進のロゴマークを公募、県民にも浸透
――福井といえば「恐竜王国」でもありますが、「SDGsパートナー」が使用するロゴマークも、恐竜がモチーフですね。こうした親しみやすさや、デザイン性も非常に大切にされているように感じます。
SDGs推進のシンボルマークは、県民による467件もの応募のなかから、福井の「F」に恐竜と福井県の形を重ね合わせ、SDGsカラーを使用したものに決定しました。高校生が考案してくれたものです。愛称も今年度募集しまして「SDGsの17のゴール」と恐竜が栄えた「ジュラ紀」をかけた「ジュナナ」となりました。ロゴマークは県内メディアでもよく取り上げられ、SDGsの認知度アップに一役かっていると思います。

――SDGs達成のために今後の課題となるのは、どういうことでしょうか。
課題は、SDGsをいかに県民ひとり一人が「自分ごと」として取り組んでいただくかということ。そのためには、身近な問題について、住民自らに考えてもらうことが大切だと考えています。
例えば、女性や若者、NPO団体を対象に、地域の課題を解決するためのアイデアなどをプレゼンしてもらい、県が支援金などでサポートする「県民ワクワクチャレンジプランコンテスト」というイベントも、そうした取り組みの1つです。
また、課題解決に民間企業のアイデアや技術を取り入れることも積極的に進めています。最近取り組み始めた例でいうと、デジタル技術を活用した新しい交通安全対策があります。これまで、通学路などは交通事故が多発しないと危険エリアとして認識できなかったのですが、自動車の挙動を検知するセンサーを車に取り付けることで、急ブレーキや急ハンドルを切った箇所などをアプリ上で確認できます。県民の皆さんにも実証実験に参加していただき、隠れた危険エリアを可視化した「交通安全マップ」をつくる予定です。このように、「公」と「民」が知恵を出し合いながら、地域の課題の解決法を探ることも、SDGsの普及につながると思っています。
福井県知事
