健診率を向上させるための公民連携

――「頑張る尼崎市民を応援するサポーター企業」では、どのような公民連携に取り組んだのですか。

 「まずはお弁当だ」と思いました。保健指導で「あなたのお昼のご飯の量は120グラムが適量です」と言っても「昼はいつも『ほっかほっか亭』だ」と言われたら、どうしようもなかった。そこで『ほっかほっか亭』を展開している会社に電話をかけて、当時の取締役に会っていただき、「こういうことをしたら、病気が予防できます」と説明したところ「やりましょう」となり、尼崎市内限定のヘルシー弁当をつくってもらえました。

 ご飯には玄米を使い、唐揚げを1個減らす代わりにプチトマトを入れる。市は市報や特定健診を受けたひと全員に結果説明会の会場でPRしたり、メディアに情報提供したりしました。

――ほかには、どのような例がありますか。

 尼崎市民には納豆を食べる風習がないので、大豆たんぱくを摂ってもらうため、大塚製薬の「ソイジョイ」を特定健診時の試供品として提供してもらったり、お米に混ぜたらカロリーの総量が下がる大塚食品の「マンナンヒカリ(※こんにゃく製粉等を原料にした米粒状加工食品)」の試食を特定健診会場で出してもらいました。フィットネスクラブの「ルネッサンス」や「グンゼスポーツクラブ」には、割引券を出してもらいました。

――「頑張る尼崎市民を応援するサポーター企業」の取り組みは、その後、どう発展しましたか。

 結局、20社くらいまで増えたでしょうか。いろいろな店に行き、頭を下げてはつないで、最大限にPRしたけれど……結局、企業のサポートが続かないんですよ。

 売り上げに直接つながらなければ、企業からのサポートは続かないことを学習しました。このやり方ではダメだと気付き、市民の生活習慣病を予防して、健康寿命を延ばす戦略として、2015年にリニューアルしたのが「未来いまカラダポイント事業」です。