風力と新設のガスエンジン発電を活用

 地産地消する分散型電源は現在のところ、2つの風力発電所の発電電力と、新たに開設したガスエンジン発電所である(図4)。熱は、このガスエンジン発電で生じる排熱を供給している。

図4●3カ所の地元の電源を活用(出所:スマートエナジー磐田)
[画像のクリックで拡大表示]

 スマートエナジー磐田では、高圧の電力を供給しており、2019年度の全供給電力量の約70%を再エネ電源で賄うとしている。これらの地産エネルギー源から調達できるようになるまでの間は、アーバンエナジーから電力を調達して供給していた。

 風力発電所は、磐田市が開発・運営している出力1.9MWの「しおさい風力発電所」、コスモエコパワー(東京都品川区)の出力15.0MWの「磐田ウィンドファーム」である(図5)。いずれも、海沿いの竜洋海洋公園地域に立地している。

[画像のクリックで拡大表示]
図5●市営(上)と民営(下)の風力発電所(出所:上は磐田市、下はコスモエコパワー)
[画像のクリックで拡大表示]

 市営の風力発電所は、2003年に稼働し、2005年に5つの市町村が合併して現在の磐田市となる前の旧・竜洋町の時代から、近隣のシンボルとなっていたものである。コスモエコパワーの風力発電所は、出力3MWの風車5基からなり、2009年9月に稼働した。

 この2つの風力発電所の発電電力を使いつつ、不足分を新設のガスエンジン発電電力で賄っている(図6)。ガスエンジン発電所の出力は745kWで、PA北側の商工業団地内に設置し、2019年10月に発電を開始した。商工業団地に進出した企業の拠点にとっては、同じ商工業団地内での発電電力を活用できることになる。

図6●商工業団地内にガスエンジン発電所を新設(出所:スマートエナジー磐田)
[画像のクリックで拡大表示]

 ガスエンジン発電は、JFEエンジニアリングが得意とする分野の一つである。海外メーカー製のエンジンを軸に発電システムを構築し、納入した例が少なくなかった。

 商工業団地には現在、17社の施設が進出している。この17社の施設のうち、高圧の電力を受電しているのは15施設で、このうち7施設が既に新電力から調達している。