市も活用提案を公募、関係者の連絡会議を継続

 北九州市では、船場広場を使っての「ポストコロナ社会の新しい生活様式に対応したにぎわいづくり」を目指し、20年9月に新たな企画提案を公募した。広場のほか、近傍の店舗にトリックアートを展示し、スマートフォンで撮影して歩くスタンプラリー「撮リックアート展」を採択・実施することになった。イベント開始直後に2度目の緊縮事態宣言が発出され、事実上の休止に追い込まれてしまったが、「市としても広場の活用を支援していきたい。これからはコロナ禍からの復活が課題だ」(前出の北九州市・上田氏)という姿勢は変わらない。現在も関係者で月一回の連絡会議を持ち、継続的に検討を行っているという。

船場広場近隣の商業施設に設置したトリックアート(写真:萩原詩子)
船場広場近隣の商業施設に設置したトリックアート(写真:萩原詩子)
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 キッチンカーの台数が増え、提供する飲食のバリエーションが増えたことで、集客には相乗効果が生まれそうだ。前出の「THE CUP」石口氏は「広場の注目度が高まってきたと感じる」と語る。

 前出の「ライダーズカフェ」古城氏は、船場広場での営業を通じてキッチンカーの可能性を確認できたと語る。「一般的な店舗と違って、例えばメニューを中華からイタリアンに変えるようなことも容易で、柔軟な経営が可能だ」(古城氏)。コロナ禍以前には海外からの旅行客が多く訪れていたことから考えても、「個性あるキッチンカーが集積すれば、新たな観光資源になるのではないか」と期待を込める。

 福岡県では21年2月28日に緊急事態宣言が解除され、3月21日には飲食店への営業時間短縮要請も解除された。3月末時点で、新規陽性者数も比較的抑えられている。

 北九州家守舎・遠矢氏は、今後の広場の賑わいづくりに自信をのぞかせる。「キッチンカーがまとまった台数になったので、今後は協力して広場のレイアウトや使い方を話し合っていきたい。特にコロナ禍の続く今は、屋外空間であることがメリットになる。感染状況が落ち着いてくれば、イベントに使いたいという声も増えてくるはずだ」(遠矢氏)。そのときには、これまでは行っていなかった運営事業者である北九州家守舎による自主事業のイベント開催も検討しているという。