多世代交流のスペースが誕生

 キセラ川西には、既に2018年9月、文化棟と福祉棟からなる複合施設、「キセラ川西プラザ」がオープンしている。3階(一部4階)建てで延べ床面積が約1万1000m2を超えるこの施設も、PFI(BTO方式)で整備した。優先交渉権者となった三菱UFJリースグループ(代表企業=三菱UFJリース、構成企業=奥村組、JTBコミュニケーションデザイン、太平ビルサービス、協力企業=大建設計)によるSPC、川西市低炭素型複合施設PFIが、約98億2174万円で2015年9月から2038年3月末まで23年間にわたる契約を結んでいる。

昨年秋にオープンしたキセラ川西プラザ。文化棟と福祉棟で構成されている
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 SPCの社名で分かる通り、川西市は、PFIの要求水準書にエネルギーマネジメントも盛り込んだ。それを受けてキセラ川西プラザには、太陽光パネルやLED照明が導入されている。ホールでは風通しをよくして温度があまり上がらないような設計の工夫もこらすなど、二酸化炭素排出量の削減に努めたことで、キセラ川西プラザは建築物環境性能評価制度(CASBEE)で最高ランクを取得した。

 コンセプトは「出あい、触れあい、支えあい」。世代などの枠を超え、様々な市民が交流できる場所にしようというものだ。下に掲げた文化棟・福祉棟のレイアウト図にもそれが反映されている。

キセラ川西プラザのレイアウト図。入居施設:キセラホール/川西公民館(旧中央公民館)/予防歯科センター/兵庫県川西こども家庭センター/社会福祉法人 川西市社会福祉協議会/地区福祉委員会/川西市民生委員児童委員協議会連合会/川西市障害者団体連合会/川西市身体障害者福祉協会/川西市身体障害児者父母の会/NPO法人 川西市手をつなぐ育成会/むぎのめ家族会/川西市障害者協働作業所あかね/社会福祉法人むぎのめ むぎのめ作業所/一般社団法人 川西市歯科医師会/川西市歯科医師会立 訪問歯科センター/川西市ボランティア連絡協議会/川西市老人クラブ連合会(キセラ川西プラザのウェブサイト〔2019年5月5日時点〕より)
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 文化棟の目玉は1000人を収容できるホール。9月に地元兵庫県立オーケストラがこけら落としの演奏会を行ったほか、11月には名門大阪フィルハーモニー交響楽団も登場した。70人前後が入れる2つの多目的スタジオや大会議室も備え、ダンスやバレーの練習、演劇のリハーサル、講演会・会議などにも有料で利用できる。

 「座席がゆったりしている、駅から近い、音響もよくなったなど、市民からは新しいホールを評価する声が寄せられている」と、川西市市民環境部文化・観光・スポーツ課課長の西川明宏氏は話す。ホールの2階には防音工事を施した親子席を設け、幼児を連れた若い母親でも周囲に気兼ねなくコンサートを楽しめるよう配慮した。

文化棟のホールは1000人を収容できる。2階の奥は子供連れ向けの親子席

 もう一つの福祉棟には、分散していた公民館や社会福祉関係の機能を集約した。1階には市の社会福祉協議会、障害者団体連合会、民生委員児童委員協議会連合会などが入居。市の障害者共働作業所や民間の福祉作業所も入り、市役所や近くの会社から弁当の注文を受けたり、クッキーを作ってプラザ内で販売したりしている。