CEMSで需給を制御

 タウン内にあるエネルギー設備は、定格出力80kW機・2台のガスエンジン発電設備、そして出力20kWの太陽光発電システム、37kWの太陽熱温水器になる(図7)(図8)。

図7●屋根上の太陽光発電設備
(出所:CHIBAむつざわエナジー)
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図8●屋根上の太陽熱温水器
(出所:CHIBAむつざわエナジー)
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 ガスエンジンに供給されるガスは、千葉地域の地下にある南関東ガス田から産出したものだ。天然ガスを含んだ地下水から水溶性ガスを取り出している。自治体の運営する公営都市ガス事業から供給を受ける。これをエンジン燃料に使い、ガス採取後の地下水をコージェネの排熱で加温して、温浴施設で利用している。これにより、地元産の天然ガスと地下水を無駄なく使い切ることができるという(図9)。

図9●ガスエンジン・コージェネ設備
(出所:日経BP)
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 ガスエンジンと太陽光で発電した電気は、道の駅と住宅に供給し、ガスエンジンの排熱は、廃熱利用ボイラを通じて熱回収し、貯湯槽に貯めておく。貯湯槽の加温には太陽熱温水器も併用する。最終的には、貯湯槽に貯めた熱水と熱交換して温水を作り、温浴施設の給湯に供給される。

 こうした電気と熱の供給は、CEMS(地域エネルギー管理システム)によって統合制御している。空調などの需要側設備も制御しながら、ガスエンジンを運用し、需給バランスを維持する。商用系統には逆潮しない連系契約のため、電力需要の8割程度をガスエンジンと太陽光で自活し、2割程度は系統電力で賄うというイメージで運用しているという。

 温浴施設の熱需要も加味しながらガスエンジンを運用し、商用系統からの受電量を最小に抑えることが、タウン全体のエネルギーコストの削減につながる。まだ、開所から間がなく、住宅への入居数が少ないこともあり、試行錯誤しながら、最適なCEMSの運用を探っている段階という。