「わさビーズ」のヒットにも市のイベントが一役

 静岡市は都内にあるWeWorkの拠点で、2019年度だけで15回以上のイベントを行った。老舗わさび漬メーカーの田丸屋本店(静岡市)は、市が開いたWeWorkでのイベントをテストマーケティング的に利用し、新たな人気商品を生んだ。

田丸屋本店の人気商品となった「わさビーズ」(写真:日経BP)
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 同社は、わさびオイルを被膜で包んだ「わさビーズ」を開発。当初は海外ホテルなどを取引先とするB to Bで事業化する考えだった。静岡市によると、「わさビーズ」が一般消費者向けの小売り商品としてヒットしたのは、WeWorkのイベントで提供して好評を得たことがきっかけの一つだという。その後、メディアに取り上げられ、SNSで話題となり、わさビーズは同社を代表する商品の一つとなった。

 WeWorkが各拠点で毎週月曜に無料でメンバーへ朝食を提供するイベント「TGIM(Thank God It's Monday)」にも静岡市産品が登場した。市で提供できる食材・メニューをリストアップしてWeWorkへ提案し、採用されたものだ。拠点によっては「静岡月間」と銘打ち、4週連続で静岡市産品を使ったメニューが提供された。朝食を取る際には、メンバーの前で市が食材について説明する時間も設けられ、メンバーからの反響も大きかったという。

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WeWorkが実施している朝食イベント「TGIM」に静岡市産の食材を提供。まぐろオリーブ油漬をバゲットに乗せたものや、和ピクルスを使ったちらしずしなどが好評を博した(写真:2点とも静岡市)

 春日井製菓(名古屋市)がWeWorkで主催する月例イベントに、静岡市のお茶が採用された例もある。藤澤氏がゲストとして登壇した際に、静岡茶を売り込んだのがきっかけだ。このイベントだけでなく、同社が名古屋で開くイベントでも静岡茶が提供されるようになった。さらに、春日井製菓の名古屋のイベントが縁でつながった企業とも、静岡市の茶葉の取引が生まれたという。

イベントで、春日井製菓のおつまみ類と静岡市産の茶葉を使ったカクテルを組み合わせて提供(写真:2点とも静岡市)
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