「南北に長いメガーラー」の特性

 TMBCSは、メガソーラーに設置した多数台のPCSを統合して制御する「メインサイトコントローラー(MSC)」が、蓄電池のPCSとも連係し、サイト全体の連系点の発電量をリアルタイムに監視しながら、太陽光の急峻な出力変動を緩和する方向で、蓄電池を充放電制御する。

 サイト南にある蓄電池エリアには、53台のコンテナに蓄電池とPCSを納めている。太陽光発電と蓄電池に別々のPCSを接続し、それぞれの直流(DC)出力を交流(AC)に変換してから合成して、電力系統に送電する「ACリンク」方式を採用した。

 「ソフトバンク八雲ソーラーパーク」のPCS出力は75MWに達するため、その「1%」は750kWになる。つまり、太陽光発電所から電力系統に送電する出力の変動幅が、1分間に750kWを超えないように制御する。例えば、雲間から日が出て太陽光発電の出力が急増した場合は蓄電池に充電し、逆に太陽が雲に隠れて出力が急減した場合は蓄電池から放電する。

 もともと「ソフトバンク八雲ソーラーパーク」は、こうした天候変化による出力変動が大きくなりやすい特性を持っているという。東日本フィールドエンジニア(北海道苫小牧市)のソフトバンク八雲ソーラーパーク・八雲管理所長の谷藤重徳さんは、「八雲町のサイトは、太陽光パネルを南北に長く設置しているので、西から東に変わっていく天気による日照変化が大きくなり、『変動率毎分1%』の達成は、通常にも増して難易度が高くなる。運用上、それが心配だった」と打ち明ける。

 太陽光パネルの設置レイアウトが南北に細長い長方形の場合、短辺を横切るように雲の影が移動することが多くなり、そのため同じ時刻に影になってまた日が当たるパネル枚数が増え、短時間での出力変動が大きくなる可能性が高い(図6)。

図6●「ソフトバンク八雲ソーラーパーク」の全景。南北に長くパネルを敷き詰めた
図6●「ソフトバンク八雲ソーラーパーク」の全景。南北に長くパネルを敷き詰めた
(出所:SBエナジー)
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