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地方創生とモビリティ

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第1回 横浜市:地域交通が抱える課題に自動運転で挑む

来るべき人口減少と超高齢社会を迎え撃つ

大久保 聡=日経BP総研 クリーンテックラボ【2018.6.11】

自動運転サービスで経済的にプラスを

 2018年3月に実施した実証実験は、横浜市みなとみらい地区周辺の公道において自動運転車を走行させた。閉鎖領域での実験となった前回と異なり、実証実験の場になったのは日産自動車本社や横浜ワールドポーターズがある約4.5kmの公道。公道は閉鎖せず、通常の通行車両に混ざる形で実施しており、一般的な交通手段を想定したといえる。実験期間は2週間(3月5~18日)に伸ばし、さらに3月22日には林文子・横浜市長の試乗日も設けた(図2)。

 実証実験の主体になったのは、日産自動車とDeNAである。自動運転車を活用して両社が共同開発中の新しい交通サービス「Easy Ride(イージーライド)」の公道での実証実験を行った。Easy Rideは、専用モバイルアプリを使って目的地の設定から配車、料金の支払いまでを行なえるサービス。店舗のクーポンも発行するなど、店舗への移動手段というサービス連携もできる。そのため、実証実験の目的は市街地内の移動だけではなく、観光サービスの発展性の検証も兼ねている。地域経済に対して、自動運転関連のサービスが経済的にプラスになり得るかどうかを確認するためである。

図3●Easy Rideによる実証実験の様子(出所:Easy Ride)
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 実証実験では、スマートフォンを使って車両が配車される場所を設定し、そこから公道を走行して所望の場所に移動するという検証を行った。目的地への移動だけでなく、「パンケーキを食べたい」「ステーキが食べたい」など商業施設と連携し、「横浜にお金を落としてくれる」サービスを移動と連動した形で提供できるかどうかを確認した。走行ルート周辺のおすすめスポットやイベントなどの情報を約500件用意し、店舗で使えるクーポンも40件程度用意したという(図3)。

図4●車内端末からクーポンを取得したときのスマホ画面(出所:Easy Ride)
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 現在、横浜を訪れた観光客が評判の良いレストランに行こうとしたとき、スマホで店舗を検索して探し当て、経路を確認してから移動することになる。だが、いざ移動となっても、駅やバス停まで歩いたり、空車のタクシーをつかまえたり、道を間違えないようにスマホの画面に映し出した地図とにらめっこしたりといった手間がかかっている。自動運転車と商業施設を連動させておくと、こうした手間が省けるのが大きな利点だ(図4)。

図5●乗降地を選んで予約する場合のスマホ画面(出所:Easy Ride)
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 実証実験に用いた車両は、日産自動車の電気自動車「リーフ」をベースにしたもの。実証実験では運転席にスタッフが乗車したが、基本的には運転操作はしない。警察庁が2016年に公表した「自動走行システムに関する公道実証実験のためのガイドライン」に沿った形だ。さらに遠隔管制センターを設け、走行中の車両の位置や状態をリアルタイムで監視できるようにした(図5)。

図6●管制センターの様子(出所:Easy Ride)
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 実証実験の参加者は、Webサイトで募集した約300組の一般モニターである。横浜市によれば、実証実験の参加者から取得したアンケート結果の最終報告を受けてはいないものの、「ネガティブな意見があったとは聞いていない」(新産業創造課)という。

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