「Beyond Health」2022年6月6日付の記事より

カラオケ機器大手の第一興商が展開する「DKエルダーシステム」。通信カラオケ機器「DAM」を活用し、カラオケを楽しみながら、介護予防・健康増進が期待できるシステムである。現在800種類以上のコンテンツがラインナップされている。日本人は老いも若きもカラオケが大好き。発祥国であるからこそ、この文化をQOLの向上に役立てない手はない。そうした流れに自治体も乗り出した。第一興商と愛知県瀬戸市のコラボ企画を紹介する。

 「ご高齢の方の趣味はと聞くと、一番に挙がるのがカラオケです。それくらいカラオケというのはどこの地域においても大変盛んです。大きな声で歌う。映像に合わせて運動する。これらは心身の健康にとって大変いい。いろいろ検討しているなかで、『DKエルダーシステム』と出会った。この出会いが大人の本気ダンスプロジェクト『瀬戸の情熱』を生んだのです」

愛知県瀬戸市の市長の伊藤保德氏(撮影:早川 俊昭)
愛知県瀬戸市の市長の伊藤保德氏(撮影:早川 俊昭)
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 そう語るのは2015年から愛知県瀬戸市の市長を務める伊藤保德氏だ。『瀬戸の情熱』について説明する前に、まずはDKエルダーシステムとはどういったものなのかを見ていく。

 50代の筆者が若い頃もカラオケ人気は高かった。学生時代、飲み会で終電を逃し、カラオケボックスに流れて始発まで歌うということを何度やったことか。当時はまだ通信カラオケは普及しておらず、店によって曲数やオケ音の良し悪しは今よりずっとばらつきがあった。現在では通信カラオケが行き渡り、曲数も演奏のクオリティーもかつてとは比べ物にならないくらいに向上した。

 この通信カラオケが発達することで、業界は大きく姿を変えていくことになる。それまではカラオケの曲は機器そのものに内蔵された記録メディアに収納されていた。これが通信で接続され、外部から曲が供給されるようになると、個々のカラオケ機器はメディアを内蔵する必要がなくなった。そのシステムそのものが小型化できるようになった。おかげで、現在では本来のカラオケ店だけでなく、様々な施設にカラオケ機器が導入されるようになっている。