両ゾーンの運営に当たるのは、首都圏などで60以上のフィットネスクラブを展開するティップネス(東京都港区)。社員1人を常駐させ、総勢12人のスタッフで遊んでいる子供を見守ったり、運動の指導をしたりしている。また静岡産業大学が、遊具選定のアドバイスをしたり、「子供へのかかわり方」といったテーマで、スタッフへの研修を行ったりしている。

キッズパークを運営しているティップネス協業事業部課長代理の山本裕之氏
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「スポーツ保育」の考え方を提唱している静岡産業大学経営学部准教授の山田悟史氏
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 ティップネス協業事業部課長代理の山本裕之氏は、「当社はこれまで子供に対する水泳や体操の指導は手がけてきたが、『スポーツ保育』は新しい分野。主体性を損なわないように、自由に遊んでもらいそれを見守るのが仕事だと考えている。これに対し、スポーツゾーンの運営は得意分野。培ったノウハウを提供していきたい」と語る。静岡産業大学経営学部准教授の山田悟史氏も、「身体能力の向上に加え、積極性・自主性も育つように心がけている。保護者へのアンケート調査でもほとんどの親に支持されている」と話す。

 ティップネスと静岡産業大学は包括連携協定を結んでおり、スポーツ保育を取り入れた独自の運動メニューを開発してキッズパークの利用者で効果を検証、そのエビデンスを、施設の運営や子育て支援の現場などに還元していく。

「子育て世代の定住場所」を旗印に

「当市は、子供が1人、2人いる『子育て世代の定住場所』としてアピールしている。それには子育て支援や教育の充実が欠かせないが、他の都市と差別化も求められる。そこで、スポーツが盛んな土地柄であり、子供の体力低下が課題になっていることを踏まえ、スポーツ保育の場所として『キッズパーク』を開設した」と、藤枝市企画創生部企画政策課主幹の渡邊章博氏は話す。

 開設場所の蓮華寺池公園は、池の周囲に豊かな自然が広がる藤枝市のシンボル的存在で、市は2年前から10億円かけて全面リニューアルに取り組んでいる。子育て世代の来園者を増やそうと付加価値づくりを図り、既に大手コーヒーチェーン、スターバックスのカフェが進出し、集客に貢献している。

藤枝市がリニューアルに取り組んでいる蓮華寺池公園。年間150万人近くが訪れる
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駐車場を挟んだ場所にあるスターバックスコーヒー店とともに、子育て世代の来訪を促す
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