「キッズパーク」は付加価値づくりの第2弾。藤枝市は、中心市街地にある図書館やシネマコンプレックスなどで構成される商業ビルを、産官学の連携で整備・運営した実績がある。そこで同様に運営は民間企業に委託し、大学とは事業連携して進めることにした。「からだづくりの効果と集客に、民間のアイデア・ノウハウを生かしてほしい。事業性、採算性の確保には協力していく」(渡邊氏)。

半数超の市外利用者も歓迎

 国の子ども・子育て支援交付金を申請して、年2000万円を運営するティップネスに支払っているのもその一環だ。ティップネスはこのお金とスポーツゾーンで得られる収入で、経費を賄い利益を出す。また改築・改修費用の3分の1はやはり国の社会資本整備総合交付金を活用し、市の負担の軽減を図っている。

 2016年度の利用者についてみると、まず年齢は1歳、2歳、3歳が約半数を占め、小学生は1割ちょっと。居住地別では藤枝市は半分に満たない。焼津市、静岡市など近隣の自治体が半分以上を占める。藤枝市役所の渡邊氏は、「定住人口を呼び込むためには、近隣自治体に住む人に幅広く訪れてもらう必要がある。キッズパークは『藤枝に住みたい』という動機付けの一つになり得る」と評価する。

藤枝市企画創生部企画政策課主幹の渡邊章博氏。「予想以上の集客は産官学連携の成果」と評価する
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 年100回ものイベントを開催したり、フェイスブックで毎日混雑状況を配信しているのも好調な集客の一因だろう。「行くたびに新しい体験ができるように、集客の仕掛けづくりに工夫をしている」とティップネスの山本氏は話す。静岡産業大学の山田氏も、「学術と民間企業が連携した成果だと思う。幼児をはじめ子供のデータは取りにくいので、ここで得られた結果を学術上のエビデンスにまで高めていきたい」と意欲を見せる。

「産官学の連携がうまくいった」と話す藤枝市役所の渡邊氏。次なる展開として、蓮華寺池公園に集まった子育て世代に周辺を回遊してもらい、旧東海道沿いの商店街の活性化につなげたいと考えている。「子育てするなら藤枝」の面では、プログラミング教育などを通して頭脳の育成にも力を入れ、子育て世代に選ばれるための目玉を増やしていきたいという。