SDGs未来都市づくりにクアオルトを活用

――2018年の「太陽生命クアオルト健康ウオーキングアワード」の受賞では、SDGsへの取り組みにクアオルトを活用した施策が評価され、導入の支援を受けられることになりました。

 志摩市は、「日本の豊かな自然と伝統文化の原風景が残る地域」として評価され、2016年の伊勢志摩サミット開催地になりました。会議ではSDGsが議題に上がり、志摩市でも歴史や文化、環境を生かした「SDGs未来都市」に向け、舵を切りました。SDGsの17の目標に関わる成果指標などを活用して、豊かな自然環境を保全し、志摩市の基幹産業である観光業と御食国(みつけくに)として歴史のある食材を生み出す農林水産業などと連携しながら、持続可能なまちづくりを進めています。そのエンジンの1つになるのが、クアオルト健康ウオーキングです。

 導入のきっかけは、地域資源を活用した住民の健康増進と誘客ですが、市内の農林水産・観光事業者と連携しながら、観光で志摩市らしい、魅力あふれる「日本型クアオルト」を実現したいと思っています。

■志摩市が日本型クアオルトの実現を目指した背景
  • SDGs未来都市に選定されており、その取り組み内容がクアオルトとの親和性が高い
  • 豊な自然があり、伊勢志摩国立公園など環境に配慮された地域である
  • 自然、食、伝統文化、温泉、リゾート施設など特色ある農林水産・観光資源がある

――SDGsの17の目標を見ると、「3=すべての人に健康と福祉を」「8=働きがいも経済成長も」「9=産業と技術革新の基盤をつくろう」「11=住み続けられるまちづくりを」「14=海の豊かさを守ろう」「17=パートナーシップで目標を達成しよう」など、市の進めるSDGsとクアオルトは親和性が高いですね。

 今、多くの企業でSDGsに取り組んでいますので、連携して産業育成の他、健康増進や健康経営などを実現させたいと思っています。例えば、健康経営に取り組んでいる百五銀行とは、同市と連携協定を結び、行員の方の健康のために、クアオルト健康ウオーキングを実施しています。

――百五銀行は経済産業省が認証する「ホワイト500(健康経営優良法人)」を3年連続で取得している県内企業ですね。

 従業員の満足度を上げ、若い人の採用につながることもあって、企業の健康経営への関心は高まっています。ホワイト500は健康経営に積極的な企業を計る1つの物差しになっており、クアオルト健康ウオーキングへの取り組みは、認証のためのポイントにもなります。

 市では、大企業向けのホワイト500の他、中小企業向けのブライト500の企業の認証取得を推進しながら、健康経営やワーケーション、従業員の福利厚生に取り組む企業に、志摩市でのクアオルト健康ウオーキングの活用を働きかけていきたいと思っています。

――これは保険料や医療費の削減にも役立ちますね。

 保険財政は国も自治体も厳しい。医療費も含め、削減していく必要があります。そのためには、まずは病気になる前に予防対策をやっていくことが大切です。クアオルト健康ウオーキングはその解決策にもなります。今、志摩市ではアオサやヒジキなど、体に優しい地元の食材を使った健康食材弁当を作っていて、企業や旅行客にも売り込んでいく予定です。伊勢志摩国立公園の自然の豊かなコースを歩いてもらい、地域のおいしい食材を味わってリフレッシュしてもらえば、病気の予防や健康増進にも役立つはずです。

民間事業者との連携により販売を開始した「御食国(みけつくに)志摩の健康食材弁当」。志摩の魚や海藻が用いられている。クアオルト健康ウオーキングをはじめとする市内でのスポーツイベントなどで販売している(写真:志摩市)
民間事業者との連携により販売を開始した「御食国(みけつくに)志摩の健康食材弁当」。志摩の魚や海藻が用いられている。クアオルト健康ウオーキングをはじめとする市内でのスポーツイベントなどで販売している(写真:志摩市)
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