MaaSも導入、日本型クアオルトを観光に生かす

――2019年に近鉄グループと連携協定を結んで推進している「志摩MaaS」でも、クアオルト健康ウオーキングのコースが目的地になっていますね。

 志摩には英虞湾を望む横山展望台や外国人にも人気のある海女小屋、あるいは大王埼灯台など、観光スポットが点在しており、駅からの移動手段が必要でした。2020年1月から3月にかけて、志摩MaaSアプリ「ぶらりすと」を使った実証実験を行いました。アプリに目的地を入れると移動手段が検索できて、予約をして決済までできる仕組みです。

 例えば、「横山天空コース」には、オンデマンドバスやオンデマンドタクシーに乗車して接続できるようにしました。4日間有効の「伊勢・鳥羽・志摩デジタルフリーパス」は、近鉄の乗車券や各種施設の入場割引券がセットになって大人6000円で提供され、好評でした。志摩MaaSの第2弾の実証実験は同年3月で終了しましたが、今後、伊勢志摩エリアに拡大され、かつデジタルフリーパスが使えるようになれば、クアオルト健康ウオーキングを楽しむ旅行者獲得にも追い風になると思います。

――今後のクアオルトの普及に向け市ではどんなことに取り組んでいますか?

 クアオルト健康ウオーキングは、一緒に歩くことで親交が深まり、参加者の一体感も生まれます。企業のチームビルディングや取引先企業との交流にも使えます。2020年の秋から三重県が県内の自治体と連携し、ワーケーションも推進しています。志摩市でも伊勢志摩リゾートマネジメントと連携して、複合リゾート施設のネムリゾートでクアオルト健康ウオーキングを活用したモニターツアーが行われるなど、新しい試みがスタートしました。コロナ禍により、一般向けの「毎月ウオーク」の参加人数を制限する事態になるなど、先行きの不透明感はありますが、ポストコロナに向け、健康増進と誘客につなげる様々な施策にチャレンジしていきたいと思います。

志摩市では、クアオルト健康ウオーキングとヨガを組み合わせて、海洋性の気候を活用するプログラムも開発中だ(写真:志摩市)
志摩市では、クアオルト健康ウオーキングとヨガを組み合わせて、海洋性の気候を活用するプログラムも開発中だ(写真:志摩市)
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*「クアオルト」「気候性地形療法」は登録商標です。