2.9MWの「市営メガソーラー」

 一方、市営のメガソーラーは、上江釣子(かみえづりこ)などに位置する市所有の遊休地に2区画に分けて野立てで建設した。出力は、両サイト合わせて2.9MWに達する。こちらは商用系統に連系し、FITを活用した発電事業になる。2014年3月に運転を開始した。

 メガソーラーの愛称は、市民公募により「かむいソーラー」となった。「かむい」とは、アイヌ語の「カムイ・ヘチリコホ」(神々の楽園)から引用した。立地する上江釣子の地名の語源との説があり、太陽光を神々からの恵みであることを表現した。

 メガソーラーの設計・施工は、NTTファシリティーズ、千田工業、南部電気工事、北上電工による特定建設工事共同企業体が担った。太陽光パネルは中国トリナ・ソーラー製の多結晶シリコン型(290W/枚)を1万44枚設置した。パワーコンディショナー(PCS)は、東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製の500kW機を6台導入した(図4)。

図4●市営の「かむいソーラー」。「かむい」はアイヌ語で「神々の楽園」を意味する
(出所:北上市)
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 「かむいソーラー」から電力を調達し、市の施設に供給する地域新電力は、NTTファシリティーズが出資した北上新電力(岩手県北上市)が担っている。同社は、2014年11月に設立され、北上市、NTTファシリティーズ、北上新電力の3者により、再エネの地産地消の推進に向けた基本協定を結んだ。

 「北上市あじさい型スマートコミュニティ構想」では、目標指標として、プロジェクトの対象となり自家消費型太陽光を設置した19施設の電力需要のうち、20%以上を再エネで賄うという数値を掲げた。再エネ電気は、各施設に設置した太陽光発電設備の自家消費分と、北上新電力を通じて「かむいソーラー」から供給された電力を合計したものになる。