公民連携手法を比較検討してコンセッションを選択

 津山市では指定管理者制度は30ほどの先例があり、手慣れた手法といえた。一方で、今回の事業では、指定管理者制度を想定して市が設定した宿泊料だけでは事業性に乏しいため、宿泊料収入に加えて市が事業者に指定管理料を支払う事業モデルを想定していた。ただし、市としては、本来なら宿泊を中心とした民間の事業収益だけで運営を賄える方が望ましいと考えていたという。

 また、同市の指定管理者制度の期間が、一般に最長5年(超長期契約を結ぶ場合は議会の議決が必要)という点も、民間参入を難しくしていた。必ずしも延長が保証されない5年間という期間では、民間事業者が長期的な事業計画に則って収益を上げるための人事・採用活動を行うのは難しい。

 そこで、津山市では直営、指定管理、公設民営、BTO(Build Transfer and Operate)方式によるPFIなど、公民連携の手法を調べ、改めて比較検討を行った。その結果、コンセッション方式のPFIによる事業運営に舵を切った。津山市財政部財産活用課の定久誠課長は検討の経緯をこう振り返る。

公民連携の手法の特徴を比較検討した(資料:津山市)
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 「手法の検討を始めた当初は、コンセッションという制度のこともよく知らなかったが、調べてみると、この事業に適用できそうな感触が得られた。公設民営に近い形だが、施設所有権を移さないので、事業者に固定資産税がかからず、参入しやすいのではないかと考えた」