大阪府柏原市は、奈良県との府県境に位置する人口約7万人(6万9755人・2018年6月30日現在)の自治体だ。2018年3月に託児機能付きオフィスをオープンした。小さな子どもを持つ母親の就労を支援することで、子育て支援、雇用創出、定住促進を目指す。運営事業者はママスクエアだ。いくつかの自治体と連携実績を持つが、公共施設の活用は初めての取り組みとなる。

ママスクエア柏原店のキッズスペース(写真:日経BP総研)
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オフィススペース。ガラス窓越しにキッズスペースの様子をうかがうことができる(写真:日経BP総研)
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ママスクエア柏原店が入居する市立勤労福祉センター(写真:日経BP総研)
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 大阪府柏原市の市立勤労福祉センター2階の一角に、託児機能付きオフィス、ママスクエア柏原店が2018年3月にオープンした。ここでは、子どもを連れて出勤した母親がワーキングスペースで働く間、子どもたちは専任のサポートスタッフとキッズスペースで過ごす。勤務中の母親は、ガラス窓越しにキッズスペースの子どもの様子を見守ることができる。また、キッズスペースと低い壁で仕切られた休憩スペースでは、休憩時間に親子で食事をすることもできる(*)。

 この施設を運営するのはママスクエア(東京都港区。社名とサービス/店舗名は同名称)だ。同社が主に企業から集めてきた電話対応やデータ入力などの業務を、登録した母親がワーキングスペースに出勤して行う。勤務時間、日数はそれぞれの母親の希望に合わせてシフトを組む。時給は柏原店のオペレーターの求人の場合で909円(7月25日時点)だ。

* 施設は児童福祉法の対象外であり、子どもの食事やおむつ替えなどは母親が行うという形をとる。このため、保育士がスタッフとして常駐しているものの、キッズスペースに連れてくることができるのは、安全上ある程度歩行のできる子どもが対象となる。

 ママスクエアは、ショッピングセンター内などにこうした託児機能付きオフィスを整備し、関東・関西エリアを中心に事業展開をしている。自治体との連携は、葛城市(奈良県)、神戸市、加古川市(いずれも兵庫県)、戸田市(埼玉県)などとの間で実績があるが、公共施設内で「ママスクエア」店舗を運営するのは、柏原市が初のケースとなる。

 公共施設を使うことは公募時の必須条件ではなかったが、結果として市が提示した2カ所の公共施設のうち、JR柏原駅から約10分の市立勤労福祉センターへの進出が決まった。もう1カ所の候補施設は「サンヒル柏原」。宿泊(休業中)、レストランのほか、併設施設としてスポーツセンター(テニスコート、プールなど)もある。ただ、駅から遠いこと、小高い場所に立地しているためベビーカーを押したり子連れでの自転車通勤には向かないことなどもあり、勤労福祉センターが選ばれた。