食塩摂取量を減らし野菜を増やす――弁当やメニューを提供

 「ACE」は脳卒中などの生活習慣病予防に効果的な「Action(体を動かす)」「Check(健診を受ける)」「Eat(健康に食べる)」を表した県民運動の総称だ。世界で一番(ACE)の健康長寿を目指すという思いが込められている。

 5年目を迎えたACEプロジェクトだが、先日公表された最新の実績(2017年度)を見ると、取り組みはおおむね前進しているようだ。

ACEプロジェクトの実績。太字は前年よりも成果があったもの(長野県のデータをもとに筆者作成)
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 例えば、「健康づくりチャレンジ宣言」を行った事業所数は、2016年度は156事業所だったのに対し、2017年度は268事業所とその数を大きく増やした。さらに、今年8月31日現在、314事業所にまで増えている。塩分や野菜の量などに配慮した「ACE弁当・メニュー」提供店舗数も、前年度の869店から2017年度は878店へと増えている。

 長野県の2018年度当初予算額は8463億9563万3000円。このうち「信州ACE(エース)プロジェクト推進事業」の当初予算額は1億3289万円で、2017年、2016年より若干減ってはいるものの、今年度も積極的な啓発活動が続くものと考えられる。

 Check(特定健診)については、長野県保健者協議会とタイアップした受診促進キャンペーンを行ったり、県が各市町村の保健指導の取り組み支援をしたりなどの取り組みを行っている。2014年度の特定健診受診率は52.5%で全国8位だったが、2015年度は54.2%で全国7位に。目標の62%には及ばなかったが着実に改善している様子が見て取れる。

クックパッドの「長野県公式キッチン」

 Eat(食生活)は、長野県にとって改善の余地がまだまだある部分だ。1960年代後半から減塩運動に取り組んでいるものの、1日のナトリウム(食塩相当量)摂取量の平均は2016年時点で男性が11.2g、女性が9.5gと、高血圧予防の観点から国が設定した男性8g未満、女性7g未満という目標値を超過した。また野菜の摂取量も減少傾向にあった。

 そこで長野県では、「1食の塩分は3g、野菜はもう一皿」を掲げ、コンビニやスーパー、飲食店と連携して「ACE弁当」や「ACEメニュー」の提供を2014年から開始。1食がエネルギー500kcal~700kcal、野菜約140g以上、食塩相当量3g未満に近づくように配慮した弁当やメニューを提供するコンビニやスーパー、飲食店、社員食堂は2017年度時点で878店舗に上っている。このうち飲食店については提供するメニューがあるかどうかだけでなく、長野県産食材の利用やフードロス抑制に努めている店舗については「信州食育発信3つの星レストラン」を認定・登録しており、2018年8月29日時点で122店舗が登録されている。

 また料理レシピ情報サイト、クックパッドに「長野県公式キッチン」を開設。2015年12月から本格的に始動し、「信州ACEプロジェクト健康づくり応援献立」を順次公開。「健康づくり応援(ACE)献立」は2018年7月17日現在、32種類登録しており、より具体的に「何を選び、作り、食べればいいのか」を分かりやすく伝えるようにしている。