「インターバル速歩」や「ポールを使ったウオーキング」で身体活動量増加へ

 ACEの中でも特徴的な取り組みがAction(運動)だ。例えば、民間や大学、市町村とも連携して次のような取り組みを実施した。

●信濃街道ウオーキングラリー
 事業所対抗で実施。アプリも使って働き盛り世代の運動習慣定着を目指す。

●「インターバル速歩」のトレーニング教室や講座
 信州大学大学院医学系研究科の能勢博教授が提唱する、時間のない中でも効率的なウオーキングが可能になる、「ゆっくり歩き」と「速歩き(はやあるき)」を3分ずつ交互に繰り返すウオーキングの普及啓発。

●ご当地体操
 県内の自治体がオリジナルの体操を作成して地域で実践したり、YouTubeなどに投稿したりして広める。県では「しあわせ信州ご当地体操コンテスト」を実行委員会とともに開催して表彰。各市町村のオリジナルの体操を体験する機会を設けた。

2018年3月4日に開催された「しあわせ信州ご当地体操コンテスト」(写真提供:信州ACEプロジェクト)
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●ポールを使ったウオーキング講習会
 2本のポールを使って歩くことで通常のウオーキングに比べカロリー消費が増えるという、ポールを使ったウオーキングの講習会を各自治体等で開催して普及を図っている。

 トレーニング教室やご当地体操、ウオーキング講習会などの実施は県内の市町村などが担当しており、県としてはモデル市町村をはじめ、各市町村の担当者向けに研修会を開くといった支援を行っている。

 長野県健康増進課 課長補佐兼食育・栄養係 係長の吉川さなえ氏は、「健康づくりは、個人が取り組むものと、自治体が環境を整備することによって自然に取り組まれるようになるものがある。しかし自分がやりたい方法を選ぶ環境が整わないと、なかなか取り組んでもらえない。それならば、運動でも食でも、選べる環境を整えるのが行政の役割ではないかと考えている」と語る。

 前述のように、ACEプロジェクトは個別目標に向けた前進はあるが、「健康寿命の延伸」という最終的な目的に結び付いてくるのはこれから、ということになる。成果に結びつけるには、これまでのような取り組みを継続的に続けていく必要があるだろう。ACEプロジェクトの今後に注目していきたい。