駒ヶ根市:県内企業と組んで活動量計を導入

 健康寿命を延ばすには、実際に住民に対して運動習慣定着のための取り組みを行う各市町村の役割が重要になる。県は対住民の活動が直接行えるわけではないからだ。今回は、活動量計を活用した駒ヶ根市の「こまがね健康ステーション」を紹介する。

「こまがね健康ステーション」で活用している無線通信活動量計。ズボンのポケットに入れて(推奨)歩数を計測する。歩数、中強度活動時間、活動消費カロリー、歩行距離が分かる。検出方法は3D加速度センサー。右が最新版(写真:山田真弓)
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 駒ヶ根市地域保健課 介護予防係の浜達哉係長は、こまがね健康ステーションをスタートさせたきっかけについて「そもそも駒ヶ根市民の活動量が分からなかった」ことだと語る。前提として、県同様に死亡原因として脳血管疾患死亡率が高く、普段の生活習慣の見直しが必要だということが分かっていたことも大きかった。

 そこで、デスクワークや車移動の多い市民の歩数をどうにか把握したいと考え、県内企業のアコーズ(本社:飯田市)に依頼し、活動量計のデータを簡単に読み取り、見える化できるシステムを構築することにした。

 アコーズは電子機器製品の企画開発製造を手掛ける事業者で、歩数計をOEMで作り続けており、2009年にはソニーのFeliCaのNFC通信を使った活動量計を世界で初めてつくったという。

 活動量計は、駒ヶ根市から35kmほど離れた飯田市にあるアコーズが開発した機器を使うことになった。浜氏が情報収集する中、新聞で同社の記事を見かけたことがきっかけだという。

 データのセキュリティ対策やサーバーに集積した活動量計データを使った専用サイト「こまがね健康ステーション統計情報」の開発は、地元・駒ヶ根市に本拠を置くキャリコが行った。キャリコはLinuxを用いたシステム開発を手掛けており、市内の医療機関や行政のシステムやセキュリティなどの開発実績を持つ会社だ。

 市民に活動量計を携帯してもらい、その活動量計を「こまがね健康ステーション」に設置されたデータ読み取り用の機器にかざしてもらうと、自分がどれくらい歩いたかが一目瞭然で分かるというシステムだ。こうして蓄積された自分のデータは、登録すればウェブサイトからも見ることができる。

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「こまがね健康ステーション統計情報」のウェブサイト。登録するとマイページで自分の情報を見ることができるようになる(資料:駒ヶ根市)

 「こまがね健康ステーション」の登録対象者は駒ヶ根市民、または、市内の医療機関に定期的に通院している人。登録は健康ステーションにある用紙を専用封筒に入れて、ポストに投函するか、保健センター内事務局まで持参する。活動量計は事務局で受付・個人設定後に渡される。登録費用は税別3000円。2015年11月に登録受付を開始し、2018年7月時点で1454人(男性538人、女性916人)が登録している。