NREG東芝不動産は2019年8月3日、東京都港区に日の出ふ頭小型船ターミナル「Hi-NODE(ハイノード)」を開業した。東京都港湾局と連携し、都有地の用地使用許可を受け、地域の賑わい創出と舟運活性化に資する施設を民設民営で整備した。都はHi-NODE前面の水域に、日の出ふ頭として3つ目の桟橋を新設し、Hi-NODEの開業に合わせて供用を開始した。
Hi-NODEは、東京都港湾局が進める日の出桟橋の改修・新設等の事業と連携し、船客待合所、飲食施設、イベント広場で構成される。事業主はNREG東芝不動産、設計は野村不動産である。
日の出ふ頭の西側(芝浦運河を挟んだ西岸の内陸側)では、野村不動産、NREG東芝不動産、東日本旅客鉄道が東京圏の国家戦略特別区域の特定事業である「(仮称)芝浦一丁目計画」を進めており、Hi-NODEの設置・運営は同計画の関連事業との位置付けだ。
Hi-NODEが整備された土地は、東京港管理事務所が現在の港区港南に移転する以前に、同事務所に隣接して駐車場や車庫、倉庫として利用されていた。事務所移転後、都が利活用の方法を検討していたところ、周辺で超高層ビル2棟を建設する(仮称)芝浦一丁目計画が決定したことから、公民連携による整備を進めることになった。
2017年6月19日に、都と野村不動産、NREG東芝不動産の間で「日の出ふ頭を活用した舟運活性化・地域振興の基本方針に関する協定」を締結。2018年5月14日には、「(仮称)日の出ふ頭小型船ターミナル等の整備及び運営に関する協定」を結んだ。
協定は、事業期間を15年間とし、都有地の一部を有償(364円/m2・月)で、一部を無償で事業者に貸し与え、事業者はふ頭ターミナル施設の整備・運営により、周辺地域の賑わい創出と舟運活性化を図るというもの。
有償で貸借されているのは、Hi-NODEの建物が建っている部分で846.32m2。レストランなど、民間事業者の営利施設が入居しているため、有償とした。一方、無償で貸借されているのは、芝生広場を中心とした1358.85m2。一般開放の広場とし、賑わい作りに貢献するイベントを定期的に開催することを条件に、無償とした。